2000年生まれの阿部未悠が涙の初優勝! 佐久間朱莉との"155センチ対決"を制す。バックナインの一騎打ちをプレーバック
女子ゴルフの今季国内ツアー第6戦、富士フイルム・スタジオアリス女子オープン最終日が7日、埼玉県の石坂ゴルフ倶楽部で行われ、首位タイから出たプロ4年目の阿部未悠が4連続を含む8バーディ、1ボギーの7アンダー65で回り、大会コース新記録の通算15アンダーで初優勝を果たした。最後まで優勝を争った佐久間朱莉は惜しくも初優勝を逃したが、1打差の通算14アンダーで2位。蛭田みな美、イ・ミニョンが通算12アンダーで3位を分けた。 富士フイルム・スタジオアリスで初優勝した阿部未悠のドライバーショット連続写真
佐久間朱莉との一騎打ちを制した
涙の初優勝だった。 最終18番、1.2メートルのウィニングパットを沈めると、阿部未悠は右の拳に何度も力を込めた。同組の上田桃子と佐久間朱莉がホールアウトするのを見守ってから、佐久間とハグして激闘を讃え合う。 続いてグリーンサイドで待っていたプロテスト同期合格の岩井明愛、桑木志帆と抱擁。喜びの涙がほおを伝って流れ落ちた。 優勝インタビューでも涙は乾かなかった。 「ずっともうすぐ(優勝)だよって言われながら、もう(実質)3年目になっしまったんですけど勝てて本当によかったなってすごく思います。ジュニアのときには成績を出せる選手じゃなかったですし、そういう自分を応援してきてくれた両親、周りの方たちの協力があってここまでこれたので、本当に感謝しています」
身長155センチ同士の佐久間と一騎討ちの展開だった。 2日目まで阿部は69、67、佐久間は67、69で回り、通算8アンダーで上田を含めた3人が首位に並んだ。この日の最終日は佐久間が1番のイーグル、2番のバーディで頭ひとつ抜け出したが、阿部は諦めなかった。 11番でティーショットを左に曲げて4オンのピンチがあったが、7メートルのボギーパットを沈めて、悪い流れを断ち切った。2打のビハインドで迎えた14番は先に佐久間が5メートルのバーディパットを決めた後、3メートルのバーディパットを入れ返して食い下がると、ここから勢いが加速する。15番は残り125ヤードの第2打をPWでピン右2メートルにつけてバーディを奪い、1打差に肉薄。16番で右手前5メートルを放り込んで通算14アンダーでトップに並ぶと、17番で第3打をピン1.5メートルに乗せて単独首位に浮上した。 とはいえ、初優勝のプレッシャーかアドレナリンが出たのか、簡単には勝たせてもらえなかった。 最終18番は第2打でグリーンオーバー。ボールは特設スタンドに当たって止まったため、ドロップゾーンからアプローチを打ち、これも強めに入ってピンを1.2メートルオーバーしてしまった。これを外して佐久間がバーディを奪えばプレーオフの可能性もあったが、しっかりと打ち切ってまれに見るデッドヒートに決着をつけた。 「今まで何回か最終日最終組があったんですけど、優勝したい気持ちが空回りしていたので、今日はどんどんエンジンをかけていった。この3日間はすごくゴルフに集中できたし、すごく楽しんでゴルフができました」
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