〝後出し〟ジャンケンの勝算…小池百合子氏、あす都知事選出馬表明へ 政党色薄め「立憲共産党」の蓮舫氏と対決へ
東京都の小池百合子知事(71)が、12日の都議会定例会最終日の本会議で、3選を目指して都知事選(20日告示、7月7日投開票)への出馬を表明することが分かった。前回2020年の選挙では告示6日前の表明で、歴代2位となる366万票超を獲得して他候補に圧勝した。今回も告示直前の「後出しジャンケン表明」となる小池氏には各党から支援の申し出が相次ぐが、政党色を薄めて選挙戦に臨むとみられる。立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、共産党の全面支援を受ける形を取るのとは対照的な戦略だ。 【写真8枚】ニュースキャスター時代の小池百合子氏 等 「各所からさまざまなエールをいただいている。しっかり受け止めていきたい」 小池氏は10日、都庁で報道陣にこう語っていた。 先月28日、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」と、公明党が小池氏に出馬を要請していた。独自候補擁立を断念した自民党も今月10日、都連の会合で支援を決めた。都連の萩生田光一会長は会合後、「出馬するなら、支援する方向だ」と報道陣に明かした。 ただ、支援の形について、萩生田氏は「知事サイドの考えもあると思うので、今後執行部に一任していただく方向で了解いただいた」と述べた。自民党内では、政党に準じた選挙運動ができる「確認団体」を設立し、公明党や都民ファーストの会と事実上の相乗りを狙う案が浮上している。 「政治とカネ」問題で批判を浴びる自民党は、4月の衆院3補選や地方選挙で連敗しており、表立った支援は小池氏のマイナスになる恐れがある。小池氏は20年の知事選でも政党の推薦や支持を得ずに勝利しており、今回も各党の自主的な応援は拒否しない方針とする可能性がある。 対する蓮舫氏には、立民、共産、社民各党が支援する方針を固めている。なかでも共産党は告示前から、蓮舫氏の写真や名前が入った政策入りのチラシを制作・配布する力の入れようで、「まるで立憲共産党」と指摘する声も出ている。 政党色を抑えた小池氏と、「反自民・非小池」と与野党対決を強調する蓮舫氏の戦いはどうなりそうか。