近所と温かい関係づくり 松ケ崎住自協「となり人事業」始める 三重・松阪
高齢者らの孤立対策 住民同士で声掛けや心遣い
三重県松阪市の松ケ崎住民自治協議会(山本均会長、約500世帯)は、住民相互の声掛けや心遣いで「隣近所の温かい関係づくり」を目指す見守り活動「となり人(びと)事業」を本格的に始める。5月31日午後6時半から、松崎浦町の松ケ崎地区市民センターで「となり人事業推進委員会」が発足し第1回を開催。今後の活動と、事例を示した啓発テキストを作成することなどを確認した。 同協議会は昨年度から「となり人事業」を掲げる中で、ソフト事業として住自協という組織を身近に感じてもらおうと地域の〝ゆるきゃら〟「あみくん」を作成。これをモチーフにしたオリジナルTシャツを作るなどして、本年度からの本格始動に向けて準備してきた。 この日は山本会長(76)=松ケ島町=が同住自協の理事や市のまるごと相談室主幹、市第四地域包括支援センターや市社会福祉協議会の担当職員9人を委員に委嘱した。引き続き山本会長から、同事業が「高齢者らの孤独(孤立)の解消を目的とし、『となり人』の心と目線で地域住民の安心をつくる活動を推奨し、見守りと声掛け、心遣いで隣近所の温かい関係づくりを目指す」などの説明があった。 活動案としては▶キャラクター「あみくん」を使った啓発▶市の出前講座による福祉や防災に関する学習▶活動事例などを紹介したミニテキストの作成──などを軸にすることを確認。生活の中での「ちょっとした心遣い」として「(高齢者らがごみ袋を回収所に持ってきた際)ごみ袋を覆うブルーシートをめくる」、「自分が買い物に行くときは(近所の高齢者らに)『何か欲しいものはある?ついでに買ってこようか』などと声を掛ける」などが出た。 会議を終えた山本会長は、「住自協の活動の一つとして定着させて地域福祉の充実、災害対応にもつながる活動を展開していきたい」と話した。