阿部巨人 首位広島に0.5差 V奪回へのラストピースとなれるか 注目集める「指定強化選手」の存在とは
首位広島を0.5差で追う巨人は9月3日からヤクルトと京セラドームで戦う。 1日の阪神戦は悪天候の中、バント攻勢も実り価値ある1勝をもぎ取った。いよいよ勝負の9月に突入する中、チームに合流するのが秋広優人だ。 【動画】この勢いは本物!浅野が先制の3号2ランを放ったシーン 3日付のスポーツ紙が秋広の昇格を報じている。秋広にとっては6月23日の登録抹消以来、約2か月ぶりの1軍昇格となる。 昨年は121試合に出場、打率「.273」、10本塁打をマークと飛躍の年となった。一時はクリーンアップを任されるなど、今季はさらに順調な成長曲線、レギュラー獲りを期待されたが、プロの世界はそう甘くなかった。 キャンプ、オープン戦を通じて結果を残せず、開幕は2軍スタート。その後、5月に昇格するも1軍では17試合に出場し、打率「.229」と存在感を示せず、ファーム降格となっていた。 負けられないライバルもいる。直近のチームでは2年目外野手の浅野翔吾が躍動している。8月中旬に再昇格後はいきなり14日の阪神戦(東京ドーム)で満塁弾を放ち、猛烈なアピールに成功。その後も勝負強い打撃でチームを盛り立てている。再昇格後は14試合で打率「.320」、3本塁打、11打点と圧巻のパフォーマンス。2番を任され、役割に応じた打撃も魅力となっている。 秋広にとってもここが正念場といえる。今季プロ4年目、恵まれた体格と柔軟なバットコントロールなど潜在能力の高さは誰もが認めながらも、定位置獲りには至っていない。選球眼や守備力含め、課題が指摘される中、今回の昇格でいかに成長した姿を見せられるか、チームを後押しする打撃が期待される。 阿部慎之助監督にとっても強く成長を願う選手の一人だ。ときに厳しく叱咤する姿も、愛情の証。何より松井秀喜氏が着けた背番号「55」を託された意味は大きく、将来の主軸となる大型野手の育成はチームにとっての至上命題でもある。 再昇格で豪快なアーチをかけられるか。4季ぶりのV奪回に向け、躍動した姿を期待したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]