鹿児島最高層ビル26階100m 加治屋町再開発 歩いて楽しむ街へ 地元や専門家の受け止めは?
加治屋町に70年以上暮らす西村光行さんです。慣れ親しんだ風景は変わりますが、街がにぎやかになることに期待を寄せています。 (加治屋町町内会長・西村光行さん)「前へ前へといい方向に進むのであればいい。住民と新しく入る人の交流が広がればいい」 完成は6年後の2030年の予定で、この場所で事業を営む人からは「場所が気に入って決めた店舗。簡単に移転ができるわけではないので不安」「この店が最後と思ってやってきた。閉めるしかないと思う」といった声も聞かれました。 地権者でもあるJR九州の古宮社長は…。 (JR九州 古宮洋二社長)「天文館エリアと鹿児島中央駅とを結ぶ大切なところ。私も鹿児島に行ったら歩いて通る。地元の人たちにも利用いただけるような建物がいいと思っている」 一方、都市開発の専門家は…。 (鹿児島大学工学部建築学科 小山雄資准教授)「場所としては中央駅と天文館、本港区をつなぐ軸線上にあるので重要な場所」 鹿児島大学の小山雄資准教授によりますと、今の建物は1960年代に地権者らが共同で建て替えたもので、鉄筋コンクリート造り。1階と2階は商業施設、3階と4階は主に住居として使っていますが、老朽化が進み、今回が2度目の再開発です。 小山准教授は、観光客が“鹿児島らしさ”を感じられる施設が建つことを期待しています。 (鹿児島大学工学部建築学科 小山雄資准教授)「若い世代が何か新しいことを始めたり、(地元で)活動している人たちの姿が見える店舗や事業所が入ってくると、県外客は『鹿児島ってこういう場所なんだ』と、そこを通ることで感じられる場所だといい」 市によりますと、2027年度に今ある建物の解体と再開発ビルを着工し、2030年に完成を目指すとしています。
南日本放送