【子どもの不登校・行き渋り】サボりたいのか?本当に行きたくないのか…どう判断したらいい?
声のかけ方、親が仕事のときの対応、この先への不安も… わが子が行き渋ったら、親はどうすればいい?
突然わが子が行き渋りをしたら、親はどうしたらいいかわからず戸惑ってしまうはず。読者の疑問や心配の声に、専門家が回答します。
教えてくれたのは
●石井しこうさん 不登校ジャーナリスト これまでNPO法人で、不登校の子どもやその親など約400人に取材。著書に『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること』(ポプラ社)。
教えてくれたのは
●池田隆史さん 認定NPO法人カタリバ不登校支援スタッフ 中学校の教員から、認定NPO法人カタリバの不登校支援スタッフに。島根県雲南市の教育支援センター「おんせんキャンパス」で、不登校の子どもたちを支援している。
学校を休むかどうかは、どう判断する?
Q.どうしたら学校に行けそうか聞くと「ママが学校までついてきてくれたら」と言うので、校門まで一緒に行きました。今後も子どもの希望を受け入れるべき? A.安心できることもあるけれど、親子ともに負担が大きい 「お母さんと一緒で一時的に安心できるのはいいのですが、学校での心配事や寂しさがあるのは間違いないので、帰宅後に親子で話したり振り返りができるといいですね」(池田さん)、「付き添い登校や同伴登校は、経験者に聞くと“修羅の道”になることが少なくないよう。親は時間も体も拘束されて疲弊し、子どもも『ここまでしても学校がつらいなんて』と自己否定感が強まることも。その前に一度立ち止まって、休むことも検討して」(石井さん)
Q.一度でも学校を休んだら休みグセがついて、そのまま学校に行けなくなってしまわない? A.早めに一度休んだほうがすぐ回復して学校に行けるように 「高熱があると動けないけど、熱が下がればまた学校に行こうと思うもの。それと同じで、再登校できる状態の場合、早めに休んで心を回復させたほうが長期間休まずに済むはず」(石井さん)、「数日休んでも回復しない場合は、休みグセではなく、無理をしてエネルギーを使い果たしているんだと思います」(池田さん)
Q.サボりたいのか、本当につらくて行きたくないのかはどう判断すれば? A.心のエネルギーを数値で聞く。チェックリストも活用して 「心のエネルギー満タンを100として、今は70か80かどのぐらいかを数値で聞くと、親も客観的な判断がしやすいはず」(池田さん)、「こんなときに活用できる『学校休んだほうがいいよチェックリスト(https://branchkids.jp/lp/oyasumi-checklist)』を試して、第三者の視点を入れるのもおすすめ」(石井さん) Staff Credit イラストレーション/pum 取材・原文/野々山 幸(TAPE) こちらは2024年LEE10月号(9/6発売)「「行き渋り」「不登校」その後の選択」に掲載の記事です。