公明・山口氏、首相に「アジア版OSCE」創設訴え 安保の対話機構
公明党の山口那津男元代表は8日、首相官邸で石破茂首相と会談し、多国間の安全保障対話枠組み「アジア版全欧安保協力機構(OSCE)」創設の必要性を伝えた。OSCEは北米、欧州、中央アジア諸国などで構成する世界最大の地域安全保障機構で、ロシアやウクライナも参加する。NATO(北大西洋条約機構)のような実力部隊は持たず、紛争予防や復興などを通じた信頼醸成を目的とする。 公明はOSCEのアジア版を創設し、事務局を東京に置くことを提唱している。自民、公明両党と中国共産党が13~15日に北京で開催する「日中与党交流協議会」で、この構想を中国側に提案することを山口氏が伝達すると、首相は「しっかり勉強してみたい」と述べた。 首相は「アジア版NATO」創設が持論で、昨年11月に党の特命委員会を発足させている。【内田帆ノ佳】