「金正恩氏と仲良くやった」発言は未練 トランプ氏再選でも立場変わらず=北朝鮮
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は23日の論評で、トランプ米前大統領が先ごろ共和党全国大会で行った大統領候補の指名受諾演説で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)と「仲良くやった」と述べたことについて、「朝米関係の見通しに対する未練を膨らませている」との見方を示した。 また、米国でどの政権が発足しようとも政治風土は変わらず、気に留めることはないと突き放した。 続けて、クリントン政権時代に米国と結んだ米朝枠組み合意がブッシュ政権で破棄されたことに言及。米国は「国家間の条約や合意も一瞬でためらいなく覆す政治後進国」で「約束を履行しない信義のない国」と批判し、不純な企みがある対話や対決の延長としての対話は初めからする必要がないと強調した。 トランプ氏についても、首脳間の個人的な親交関係を前面に押し出して国家間の関係にも反映しようとしたが、肯定的な変化はもたらされなかったとして、国の対外政策と個人的感情は厳然と分けるべきだと指摘した。金正恩氏と良好な関係にあるトランプ氏が再選を果たしても対米政策は変わらないという意味と分析される。 一方、北朝鮮は米国の行動によっては対話に乗り出す可能性もあると示唆した。 同通信は米国が核戦略資産を展開し、先端武装装備を増強し、核作戦の運用も予想される状況で対話の提案をされても信じられないとしながら「米国は朝米対決史の得失について真剣に悩み、今後われわれとどのように向き合うべきかという問題において正しい選択をするのが良いだろう」とし、朝米対決を止められるかどうかは全面的に米国の行動にかかっていると主張した。 米朝対話に向けては、戦略資産の展開など米国の対北朝鮮敵視政策の破棄が先行されなければならないというこれまでの立場を改めて示すとともに、大統領選を控えた米国に圧力をかけたものと受け止められる。
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