次回は招集外に? サッカー日本代表、立場が厳しい選手6人。分厚い選手層とシステム変更の影に隠れる男たち
サッカー日本代表は今回行われたアジア最終予選2試合で、1勝1分とまずまずの結果を残した。近年、日本サッカーのレベルは急上昇しており、代表メンバーに入ることも並大抵のことではなく、まさにサバイバルの様相を呈している。今回は、日本代表内で序列が低く、招集外の危機すらある選手をピックアップして紹介する。(成績は『transfermarkt』参照) 【順位表】2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選
DF:菅原由勢(すがわら・ゆきなり)
生年月日:2000年6月28日 所属クラブ:サウサンプトン(イングランド) 24/25リーグ戦成績:7試合1ゴール0アシスト 今季からプレミアリーグでも安定した活躍を見せている菅原由勢だが、日本代表での序列は徐々に低下している。 今夏AZからサウサンプトンへと移籍した菅原は、今季ここまでリーグ戦全試合に出場。今季未勝利と不振にあえぐチームの中で奮起し、第3節ブレントフォード戦ではプレミア初ゴールも記録している。 ステップアップした今季も一定の活躍を見せ、代表のスタメンは安泰かと思われた同選手だったが、思わぬ逆風が吹くことになる。 日本代表は今年6月から本格的に3バックを採用。菅原もサウサンプトンで右ウイングバックで起用されており、3バックへの適応という面で見れば問題ないが、伊東純也や堂安律など、これまで右WBを務めてきた選手たちがライバルとなったことで出場機会を失い、代表戦ではここ3試合出場なしに終わっている。 攻撃が売りの堂安、伊東と菅原は得意なプレーが異なるものの、前者の2人は守備強度も高く、2人が機能している現時点で、菅原を起用するメリットは少ないと考えられる。 強豪国との対戦となれば菅原が起用される場面も増えそうではあるが、オーストラリア代表、サウジアラビア代表との試合でも起用されなかったことを鑑みると、アジア最終予選で同選手がファーストチョイスとなることは無いのかもしれない。
FW:大橋祐紀(おおはし・ゆうき)
生年月日:1996年7月27日 所属クラブ:ブラックバーン(イングランド) 2024年リーグ戦成績:22試合11ゴール3アシスト(サンフレッチェ広島) 24/25リーグ戦成績:9試合4ゴール0アシスト(ブラックバーン) 今シーズン、湘南ベルマーレからサンフレッチェ広島へと移籍した大橋祐紀は、シーズン当初から得点を積み重ねた。7月にリーグ戦で2桁ゴールを記録すると、この活躍が評価され、28歳にして初の海外挑戦のチャンスをつかみ取った。 新天地となったブラックバーンではデビュー戦で早速リーグ戦初得点をマークすると、ここまでリーグ戦9試合4ゴールと躍動。勢いそのままに日本代表にも初招集された。 28歳で代表初招集となった同選手だが、彼が今一番求めているものは「結果」だろう。日本代表はここまで絶対的な1トップが決まっておらず、そのため競争は他のポジションよりも熾烈だ。 直近では上田綺世と小川航基が結果を残し、今回は招集外だったが、浅野拓磨や古橋亨梧、細谷真大などほかにも多くの実力者を控えている。大橋に与えられたチャンスはそう多くはないはずだ。 同選手は今回の代表ウィーク2試合では出場することが出来ず。11日に行われたサウジアラビア代表戦では、小川航基が途中出場ながらヘディング弾で貴重な追加点を決めるなど存在感を示しており、大橋としてはライバルに1歩リードを許した形だ。 今後も代表でのチャンスは少ないかもしれないが、無下にすることなく短い出場機会で大きなインパクトを残したい。