小学校の社会科副読本をデジタル化 動画やアニメで楽しく学習【山陽小野田】
山陽小野田市教育委員会は、小学3、4年生が使う社会科副読本「はっけん!山陽小野田」をデジタル版として改訂した。県内では初のデジタル教科書で、動画やクイズ形式でのやりとりなど古里の魅力をこれまで以上に楽しく効果的に学ぶことができる。 前回の改訂から10年がたち社会情勢の変化などに対応するためのリニューアル。紙媒体ではできない動画で学べ、拡張性が髙く随時更新できるデジタル版での発行にした。児童には1人に1台のタブレット端末が配布されており、学校だけでなく家庭でも活用できる。 内容はこれまでに準拠し、市の概況を紹介する「わたしたちのまち みんなのまち」、産業分野について説明する「働くひととわたしたちのくらし」、防災関連に関わる「くらしを守る」、古里の産業化に功績があった笠井順八ら偉人を紹介する「きょうどの伝統・文化と先人たち」など7章で構成している。 デジタル化ならではのコンテンツとしては、小野田消防署の出動風景やスーパーの店長が販売しているものを紹介する動画、野菜の出荷の流れを示すアニメーション機能。360度カメラは竜王山山頂、地元特産の葉ネギ「おのだネギ三昧」を生産するグリーンハウスの農場、旧小野田セメントの徳利(とっくり)窯、寝太郎堰(ぜき)など6カ所で楽しむことができる。 この他、「使い終わったものを資源に戻し、新しい製品にすることを何という?」の問いに「リサイクル」と回答してもらうといったクイズを随所に設け、校区名をクリックすると地図が表示されるマッピング機能も搭載。187㌻のボリュームに加え、関連のホームページ、地域情報サイトにもリンクしており、情報量は充実している。 市教委学校教育課の近江誠一郎指導係長は「デジタル化のメリットを生かし学習成果をより深めることができる。これまで以上に地域を身近に感じられ郷土愛も育まれる」と期待する。 デジタル版は市のホームページでも公開しており、一般の人も楽しむことができる。