【華大どんたく】大成功の秘訣を考察 舞台裏まで気配り光った“総力戦”とこだわった“無配信”
■ケータリングも超豪華! 大吉が明かす“無配信”にこだわった理由
9時間半の特大イベントゆえ、舞台裏のケータリングも超豪華。実際の屋台がそのまま出店したものもあり、「割烹よし田」「屋台おかもと」「屋台ともちゃん」「Shin-Shin」「喰処 竹馬」「飯家 くーた」「106 SOUTH INDIAN」「GohGan」「三原豆腐店」といった豪華な店舗がズラリと並んだ。KBCで冠番組『ぼる部屋』を担当しているぼる塾も、ケータリングの食レポを行いながら「夢のようというか、私たちもこうなりたいね。ぼる塾のイベントに来たら、ケータリングがすごいって言われたい」「まだまだ知らないおいしいものがいっぱい。早く福岡に飽きたって言ってみたい」と声を弾ませるほどだった。 ケータリングの場所が、芸人たちが出入りするところにもなっていたため、会場に到着した芸人たちが口々に「うわーすごいな」「本当の屋台が!」と驚く様子も印象的。出番を終えた芸人たちが、屋台にズラリと並んで、おいしい食事に舌鼓を打ちながらトークしており、まるでバラエティー番組の収録に来たような感覚になる。そんな活気にあふれたケータリングでの様子を、華大の2人がふっと訪れては柔和な笑みを浮かべていた。 華大と親交のある豪華メンバーからのお祝いメッセージが続く中、大喜利ステージの時間に。「大喜利クエスト」と題して、進行役の千鳥・ノブが「勇者」の扮装で登場し、さらに「お笑い勇者」として、商人:ロバート・秋山竜次、遊び人:千鳥・大悟、僧侶:麒麟・川島明、盗賊:笑い飯・西田幸治、賢者:バカリズム、戦士:博多大吉、魔法使い:千原ジュニアという設定で姿を現した。大吉いわく「勇者の条件が『IPPONグランプリ』優勝」という、ハイレベルかつ豪華な顔ぶれで、それぞれのキャラクターあふれる回答が続く、ぜいたくな時間が流れた。 「華大リクエストアワー2024」では、山里亮太のMCが光る中、バラエティーあふれるラインナップがズラリ。それぞれのチームのトリを務めた山口智充、藤井隆が会場を大いに盛り上げ、いよいよエンディングの時間が訪れた。最後は「明日があるさ」を大合唱し、博多手一本で大団円。すべてを終えた後、取材に応じた大吉は「ネタから大喜利から、すべての景色が忘れられない。やっぱり、自分らもそうですけど、改めてすごい会社やなと。こんなにタレントさんがそろって、実はまだ来てない人もたくさんいるっていうのも恐ろしい。こういうご時世で、あんまり言いにくいですけど、改めて愛社精神というか、この会社いてよかったなと思いました」と感謝を伝えていた。 会場チケット完売で、3万4000人をこえる観客を動員した今回のイベント。これだけ豪華なメンバーが集まれば、当然配信でもかなりの動員が見込めるはずだったが、今回は無配信だった。大吉は、14日配信の『大吉ポッドキャストいったん、ここにいます!』にて、その真意を明かしていた。「僕が一番こだわっていたのが、無配信だったのよ。最悪折れるかもしれんけど、そう簡単には折れんよっていうのが配信やった」として、配信文化にも理解を示しながらも、こう続けた。 「僕ら世代の漫才師から言わせると、配信ってやりにくいんよね。目の前にいるお客さんを信頼していて、こっちにしゃべっている、ネタにしている。『LIVE STAND 22-23 FUKUOKA - Laughにいこうぜ!』で、ヨネダ2000が餅つきのネタをやっていて、それを袖で見ていて、そろそろDA PUMPの(楽曲をネタに取り入れた)くだりやなと思っていたら、急にそこの歌が『LIVE STAND』のテーマ曲を歌い出したから、何やっているんだろうと。お客さんもあれみたいな感じやったから、それで終わって、なんであんなことしたのって聞いたら、配信が入っていて音楽が使えないので…っていうことで。これはイカンと、なんとかしてあげないといけないっていうのと、これは意外と盲点やと思うけど、(権利の関係で)各コンビの出囃子が変わるのよ。あれが芸人のやる気を削ぐっていうか、責任感がなくなっちゃうのよね。その2つがあって、配信がない方がいいかなと」 出演芸人たちのモチベーションが成功には不可欠であるゆえ、いろんな面に気を配って見事に大成功をおさめた「華大どんたく」。同ポッドキャストで、“気になる次回”について大吉が語っていた。「35周年はあるでしょうっていうのは、芸人さんから、吉本の社員からも、共催だった福岡ソフトバンクホークスさんからも上がっていますけど…」としながら「私が今言えることは…来てくれた人はわかってくれると思うのは、僕けっこう大人しかったと思うのよ。ブレーキ踏んでる面もあったけど、やりながら『ここはこうした方がよかった』とか反省点を探しながらやっていたのね。なので、僕は『それはやるやろ』と思っている。芸人さんが本当に喜んでくれて、一致団結感もすごかったし、若い社員さんたちの経験はプライスレスだから。やけども、華丸さんはやらんと思う。パート2が嫌やから(笑)」。「ならまた!」に期待したい。