ヒナが落ちてきた!→ 「置いておくしかない…」悩んだ末にとった行動、SNSで称賛の声
地面に落ちてきた野鳥のヒナを“避難”させたー。そんな何気ない投稿がSNSで話題になっている。投稿翌日の13日午後には閲覧数が50万回を超え、5600件以上の「いいね」が寄せられた。 【拡大写真】頭にまだ「ポヤポヤ」の産毛をつけたシジュウカラのひな鳥
投稿主は沖縄県の本島南部に暮らす「体操部のお姉さん」だ。12日朝、住宅街を夫と散歩していたところ、バタバタバタッと大きな音とともに目の前に何かが落ちてきたという。近づいて見てみると、1羽のシジュウカラのヒナが地面で羽をバタバタと動かしていた。 出血やけがはなさそうだったが、そこは幹線道路の抜け道にもなっていて車の往来がある場所。体操部のお姉さんはひとまず両手に収まるほどのヒナをそっと捕まえ、周辺の街路樹や庭木を見回して巣を探してみたが見つからず。近くのガジュマルの枝に乗せてみても、うまく飛べず駐車場の車にぶつかる始末。 「どうしよう…家に連れて帰ろうか」。悩むお姉さんに向かって夫は「その辺に置いておくしかない」とぴしゃり。冷たい対応に思えるかもしれないが、「ヒナは拾わない」は鉄則だ。新聞社のカメラマンをしている夫は愛鳥家で、以前に赤ちゃんコウモリの救出劇に関わったときの県職員の助言を覚えていたという。
ヒナを木の下に“避難”させて帰宅後、「かわいかったなあ」と軽い気持ちでX(旧Twitter)に投稿したお姉さん。あっという間に反響は広がり、その行動を称賛する声が続々と書き込まれた。5月10~16日の「愛鳥週間」まっただ中というタイミングの良さも拡散につながった。 「こういうGOOD対応こそバズってほしいというか、共感されてほしい」 「これぞ本当の愛鳥週間、って感じだな」 「これが!野生動物との!正しい距離感です!」 「安直な『かわいそうな鳥ちゃんを救出しました!』的なポストより、こういった行為こそ拡散されるべき」 「正しい対応。感情に流されなかった体操部のお姉さんとてもえらい」 沖縄県の環境部自然保護課なども「ヒナを拾わないで」と呼びかけており、鳥獣保護法でも野鳥を許可なく捕まえたり飼ったりすることは禁止されている。 野鳥の子育てシーズンの4~7月にかけて、飛ぶ力が不十分なヒナが地面にいるのはよく見られる光景で、関係団体への問い合わせも増えるという。