正力賞 選考過程 パ独走Vのソフトバンク・小久保監督推す声も…王座長、DeNA三浦監督の「下克上を成し遂げた手腕評価」
今年のプロ野球の発展に最も貢献した監督や選手に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、東京都内で開かれ、DeNAを1998年以来26年ぶり3度目の日本一に導いた三浦大輔監督(50)が初受賞した。 【写真】小久保監督の長女、小久保春菜「娘の私がコメントできるような内容ではないですが…」 最終的に満場一致で三浦監督に決まったが、選考過程では激論が交わされた。DeNAはレギュラーシーズンで貯金2のリーグ3位。選考委員の辻発彦氏らからは「ポストシーズンより、ペナントレースを重視すべきだ」として、就任1年目ながら91勝49敗3分けの貯金42、2位・日本ハムに13・5ゲーム差をつけてパ・リーグを制したソフトバンク・小久保裕紀監督を推す声が上がった。 DeNAの元GMで現在は親会社のフェロー(評議員)を務める高田繁氏からは「(2位以下と)5ゲーム差以上離れた場合は、優勝チームに(CSで)2勝アドバンテージを与えるべきだ」との提言もなされた。ただ、2010年に今季同様にリーグ3位から日本一となったロッテ・西村徳文監督の受賞例もあり、意見がまとまった。 選考委員会の座長を務めた王貞治氏は、7年続いた「正力松太郎賞=日本シリーズ勝利監督」との図式を見直したい意向を示した上で、「勝負の世界はやっぱり勝たなきゃいけない。下克上を成し遂げたその手腕は評価に値する。私も(ソフトバンク球団会長として)DeNAの強さは実際に目で見て、肌で感じた」と評した。(東山貴実)