【特集】「内覧さえさせてもらえない」高齢者というだけで断られる住居の“貸し渋り”の実態 2025年には“団塊の世代”全員が75歳以上に…支援に名乗り出た人々の活動に密着
また、『桃林会』は自治体や不動産業者などと連携し、定期的に居住者の安否確認などをしています。高齢者の孤立化を防止することで、家探しに協力してくれる店舗を増やそうと取り組んでいます。 (磯野さん) 「賃貸業者さんや大家さんのご理解をどこまで得られるのかが、重要な課題だと思っています」
「誰も拒まない」をミッションに、リフォームした空き家を高齢者に提供 求められる社会全体の取り組み
一方、違った方法で支援する会社もあります。ボロボロの空き家を内見しているのは、居住支援をする会社『リノベーター』の社長・松本知之さんです。松本さんは、住まい探しに困っている高齢者などのために、空き家をリフォームして貸し出しています。 (『リノベーター』社長・松本知之さん) 「すごくボロボロではあるんですけど、きれいにリフォームして快適に住めるような状態にして、安い賃料で貸しています。高齢で、かつ年金だけでは賄えないというような方も当然ながら増えてくると思っていますので、低家賃で比較的入居の条件が緩い物件というものに関しては、ニーズは増えてくると思っています」
会社が家主となるため仲介手数料は不要で、敷金や礼金も必要ありません。長く住んでもらえれば、商売としても十分成り立つといいます。現在、130戸以上の物件を所有する松本さんの元には、毎日のように高齢者から助けを求める手紙が届きます。 (松本さん) 「弊社は『誰も拒まないこと』をミッションに掲げてやっていますので、スムーズに住居が提供できます」 家主のリスクを減らし、高齢者が安心して暮らせるように…。今、社会全体での取り組みが求められています。 (「かんさい情報ネットten.」 2023年1月31日放送)
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