裏金議員を次々と告発!執念の法学者・上脇博之教授が頭にバンダナを巻いている意外すぎる理由
「運が良い人」の秘密は「習慣」にあった ――第一線で活躍する各界の著名人たちが、実践してきた「とっておき」を明かす。 【一覧】「次の首相になってほしい政治家」…上位に入った「意外な議員」 上脇博之(法学者)/'58年、鹿児島県生まれ。神戸学院大学法学部教授。'00年に政党助成法違反の疑いで6党の党首を刑事告発して以来、活動を続ける
朝6時から夜0時まで裏金議員の告発状を書き続ける
朝は6時か7時に起きて、まずメールをチェック。朝食を摂ったら、パソコンに張り付いてずっと告発のための情報を集めています。だいたい昼食、夕食を除いて、夜0時過ぎまで調べます。大学で一限の講義がある時には朝7時過ぎには家を出て、仕事を終えて帰ってきてからパソコンに向かいます。 今は政治団体の収支を記載した政治資金収支報告書がインターネット上に公開されているので、まずこれをチェックします。しかし、それだけでは情報として足りない時には、関係者のSNSも調べたり、スクープ報道を証拠にしたりします。 '22年11月には自民党5派閥を、政治資金パーティーの収入明細を記載していなかったとして刑事告発を開始しました。『しんぶん赤旗』日曜版の地道な調査報道のお陰ですが、1年後『朝日新聞』の報道もあり、この件は「裏金問題」として世間の注目を集めました。それからは取材や講演依頼の連絡が殺到し、なかなか自分の時間がとれません。 私も時間と労力は限られているから、権力を持っている政治家からチェックします。報道機関も大臣らの「政治とカネ」事件を報道してきました。 私は黄斑変性症という病気で左目の視力が低下し、ものが歪んで見える。収支報告書の数字をチェックする際にも、3と8が判別しづらい時があります。右目でパソコンを凝視するので、ひどい肩こりになります。 こうした告発は私一人でできるわけではありません。独自に不正を見つけることもありますが、多くの場合は報道機関のスクープがもとになっています。一連の裏金問題も赤旗の記者さんから調査結果を見せてもらったことで、告発することができました。私には、記者さんたちが汗水垂らして取ってきた情報をムダにしたくないという思いがあるんです。