ポーランド アウシュビッツ式典参加でもネタニヤフ首相逮捕せず
ポーランド政府は9日、今月下旬に開かれるアウシュビッツ強制収容所の解放80周年の式典に関して、イスラエルの代表者の自由で安全な参加を保証する決議を採択した。AP通信が報じた。パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡り、戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出されているイスラエルのネタニヤフ首相に配慮した形だ。 【写真まとめ】血痕、弾痕…集落に残された憎悪の痕 ポーランドのトゥスク首相は、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)の犠牲となった人への追悼の一環だとした。 これに先立ち、ポーランドのドゥダ大統領は、トゥスク氏にネタニヤフ氏が逮捕されることなく、式典に参加できるように要請をしていた。ネタニヤフ氏が式典に参加するかどうかは不明だ。 ICCにはポーランドを含む120以上の国と地域が加盟しており、逮捕状が出されている政治家らが訪問した場合、加盟国は逮捕に協力する義務がある。仮にネタニヤフ氏が式典に出席し逮捕されなければ、他の加盟国から批判を受ける可能性がある。 アウシュビッツ強制収容所跡地はポーランド南部にあり、ホロコーストの象徴的な場所とされている。【エルサレム松岡大地】