ぶ厚い本、開きっぱなしにしたい… 勉強・仕事のストレス「消し飛ばした」ユニークなグッズが話題
勉強や仕事の時、開きっぱなしにしておきたいのに閉じてしまう、ぶ厚い本。そんなストレスを「消し飛ばしてしまった」とSNSで話題になったグッズがあります。開発経緯を聞きました。 【画像】「こうやって使う」ぶ厚い本に〝寄り添う〟グッズ 売り上げ目標比1200%のヒット
「大学生活にも寄り添ってくれる」
Xで話題になったのは、ユニークな形の文鎮「本に寄り添う文鎮」です。 画像を見ると、ぶ厚い本の上部に乗せて、ページを抑えられるように、本のカーブに沿って曲がっています。 このユニークな形の文鎮には、「大学生活のストレスを消し飛ばした」「大学生活にも寄り添ってくれる」「ぶ厚いテキスト開くと、毎回閉じて腹立つからめちゃ使えそう」「折り目がつかないのか!」など、驚くコメントが付きました。
「集中力を欠く」という困りごと
開発・販売した、コクヨに話を聞きました。 商品開発のきっかけは、2021年11月。コクヨが運営する「中高生の文具好きコミュニティ」で、定期的に学生たちとミーティングを実施していた時のことです。 ミーティングでは、学生の勉強方法や文具の使い方、困り事をヒアリングしていました。 その中で、多くの学生から上がったのは「参考書や教科書を開くツールとして、クリップを使う」という裏ワザ。 でも、クリップで挟むと、本が傷むこと、また、ページをめくるたびに一度クリップを外してつけ直すという手間がかかり、「集中力を欠く」という困りごとが聞かれました。 「この困り事を解消した上で、商品化したら、ニーズが広がるのではないか」 「お客様との共創」を掲げた、開発が始まりました。
「200グラムあれば対応できる」
目指したのは、「本に乗せるだけ」のワンタッチの動作で、ページを抑えられること。 通常の「文鎮」は、書道に使うために半紙を抑えるのに適した形になっています。ぶ厚い参考書を抑えるには…? まず、20~30冊の「中高生の参考書」や「大人の実用書」を集め、横から撮影して厚みの形状の平均値を出しました。そして、適度な曲がり具合を決めました。 ビニールの筒状の「簡易文鎮」に、鉄粉を入れていろいろな重さを試した結果、「200グラムあればメジャーな参考書に対応できる」という結論にたどり着いたそうです。
目標比の1200%の売り上げ
「本に寄り添う文鎮」は、2022年から数量限定で真鍮製をテスト販売したところ、300本が1カ月で完売。 2023年から一般発売を開始しましたが、SNSでたびたび話題になり、これまでに真鍮製は目標比の1200%、鉄製は500%の売り上げとなり、あっという間に欠品になっています。 「現在、鋭意増産中」とのことで、鉄製は欠品が解消しつつあるということです。