【解説】約1年ぶり…あす米中首脳会談 両首脳が見ているものは
日テレNEWS NNN
15日、約1年ぶりに米中首脳会談が行われます。それぞれどのような思惑で臨むのでしょうか。今年1月までワシントン支局長を務めていた矢岡亮一郎・日本テレビ解説委員に聞きます。 ◇ サンフランシスコで顔を合わせるバイデン大統領と習近平国家主席。両者とも「国民の目」が気になっています。 今、イスラエルとハマスの戦闘で民間人の犠牲が増え続けています。15日も病院での軍事作戦というニュースが入ってきました。この状況を食い止められないことへの批判が、バイデン大統領の足元の民主党支持者の間でも高まっています。 そこで、この問題のカギを握るイランに対して、一定の影響力を持つ中国に役割を果たすように促す場面も予想されます。来年に大統領選を控えており、とにかく国内の支持率低下を食い止めたい、何とかしたいという思惑でバイデン大統領は会談に臨みます。 一方、習主席も国内、何と言っても「中国経済の低迷」が気になっています。 中国では、11月11日に毎年恒例の「独身の日」に合わせた通販セールが行われました。「爆買い」消費でかなり有名ですが、売り上げが伸び悩みました。若者の失業率も20%を超えて過去最悪です。国内では衝撃をもって受け止められています。 今回、習主席は首脳会談に加えて、アメリカ企業トップらとの夕食会にも出席します。何とかアメリカからの投資を維持したい、呼び込みたいという思惑で会談に臨みます。 習主席としては、アメリカと対等に渡りあっているという姿を国内向けに見せることも、首脳会談の1つの狙いと言えそうです。 アメリカ政府高官は、私たちの取材に対して「2人とも国内に弱い姿は見せられない」と話しています。水面下での激しい主導権争いや、首脳会談冒頭での2人の表情にも注目です。