【地方移住STORY】遠隔勤務制度を活用し、夫の大阪転勤に帯同。時間に余裕が生まれた
キャリアや人生を見直した結果「地方移住」を決める人が増えています。自分らしいワークライフバランスを移住でかなえた女性たちの暮らしぶりをレポート。今回は、大阪に移住した富士通勤務のJさんにお話を聞きました。 【写真】地方移住STORY 移住者の暮らしぶりをレポート
「今までと同じ仕事」を軸にスムーズな子連れ転勤帯同を実現
●富士通 戦略企画 Jさん(35歳) ■TOKYO →→ OSAKA 22歳 実家のある名古屋で大学卒業。上京し、富士通へ入社 28歳 結婚 32歳【移住決意】育休中に夫の大阪転勤が決定 33歳 復職。ワンオペ期間を経て大阪へ移住 ■Jさんの移住ポイント ☑︎ 保育園+職住の近接を優先事項に 「家は保育園と夫の職場への近さを重視。最終的に、入園可能な保育園があった都心部に決めました。公園やスーパーも充実していて子育てしやすく気に入っています」 ☑︎ 勤務先の遠隔勤務制度を利用 「家族の転勤や介護といった家庭事情がある場合に利用可能な『遠隔勤務制度』で、大阪からフルリモート勤務。月1~2回は、日帰りで東京オフィスに出社しています」
思いがけない移住で暮らしに生まれたちょっとした余裕
第一子の育児休暇が明け、職場復帰のタイミングと、夫の大阪転勤が重なったJさん。 「家を購入した矢先の出来事で、子どもと東京にとどまるか悩みましたが、3カ月のワンオペを経験し、両立の大変さを痛感。『遠隔勤務制度』を活用して家族で大阪へ引っ越すことに。土地勘もなく、転園先と家探しの同時進行は大変でしたが、夫の勤務先と保育園が近いことに条件をしぼり、リモートワークも快適にできる家を見つけることができました」 生活の準備に手間がかかった一方で、仕事はスムーズに移行。 「東京勤務時代から、私の部署は基本的にリモートワークがメイン。また、今回の制度活用に伴う職種の変更もなかったため、これまでどおりの働き方で、新天地で仕事を再開できたことは、精神的な拠り所になっていました」 大阪移住は、思いがけず、時間に余裕を生むことにもなった。 「職住近接がかなったこと。また、愛知と滋賀に住む私たち夫婦の両親に、子育てのフォローアップを頼みやすくなったことで、以前より出張も躊躇せずに引き受けられるようになって。仕事のパフォーマンスが上がったと思います」 今は、関東とはまったく異なる文化を持つ関西を家族全員で満喫中。 「京都や神戸に1時間ほどで行けるため、休日は、近隣県に足を延ばして、1泊2日のホテルステイを楽しむことも。夫がまたいつ転勤するかわかりませんが、限られた期間の中でも、この土地にできるだけ根ざしていきたいと思っています。できれば、自分だけのローカルなつながりができるような余白を作ることが今の願望ですね」 取材・原文/海渡理恵 ※BAILA2024年4月号掲載