日本での乱立したK-POPイベント、高すぎるチケットに苦言…過去にBTSも出演「KMF」16年の歴史に幕を閉じる
日本一の歴史と伝統を誇り、K-POP界の新人の登竜門と呼ばれてきた「KMF」が、10月6日に横浜アリーナで開催する公演を最後に、16年の歴史に幕を閉じることを明らかにした。 2008年、日本でのK-POP黎明期に始まり、今年で16回目を迎える「KMF」は、新人時代のBTS(防弾少年団)やNCTを発掘するなど、毎年K-POPのファンやメディアの関心と話題を集め、注目度の高い新人発掘の場として親しまれてきた。 今年開催を予定している「~ GFSC Charity Campaign ~NPO法人日韓文化交流会創立20th Anniversary 16th KMF 2024」(以下、「16th KMF 2024」)には、すでにNiziU、NCT WISH、n.SSign、xikers、KISS OF LIFE、ALL(H)OURS、ONE N' ONLY、ICEx、超特急のカイの出演が決定している。 「KMF」を主催するNPO法人日韓文化交流会は、近年のK-POPイベントに対する考えを主張。やり過ぎるとも思える乱立したイベント開催、チケット価格の高騰に苦言を呈し、今年でイベント終了することを伝えた。 「KMF」は、K-POP文化に対する正しいメッセージを発信するため、学生たちのために5,000円という特別なチケット価格を設定し、深刻化する貧富の格差や、社会的な問題への取り組みとして、各関係者・諸団体を通じて無料招待を行っている。10月6日に横浜アリーナで開催される「16th KMF 2024」は、すべてのファンに愛と感謝の気持ちを込め、喜びを分かちあえる特別な公演として観客全員の心に残るよう、最善を尽くして準備しているという。 【NPO法人日韓文化交流会 公式コメント全文】 KMFありがとう~今年その幕を閉じる! 日本一の歴史と伝統を誇るK-POP最強の新人登竜門であるKMFが今年その歴史の幕を閉じるにあたり、KMFからの新しい提案!今年のFinal KMFでファンが最高に喜び楽しめる感動的なステージを演出! 今まで16年間、数多くのファンに愛され、数多くの話題を呼んだ、日本一の歴史と伝統を誇るK-POP最強の新人登竜門であるKMFが、今年10月6日をもって横浜アリーナでその幕を閉じる。 2008年、日本でのK-POP黎明期に始まり、今年第16回目を迎える当公演は、新人時代のBTS、NCTを発掘するなど毎年K-POPのファンやメディアの関心・話題を集め、注目度の高い最強の新人祭りのブランド公演として知られてきた。そのKMFが長き歴史に終止符を打つ。 振り返れば16年間、日韓関係において厳しい時期もあったが、韓流とK-POPを愛するファン、メディア等数多くの方たちの愛と応援の中で、変わらずに毎年秋に定例開催し、色々迷いながらも共に前進してきた素敵な思い出は本当に幸せなものであり、また感謝そのものであった。 KMFを毎年主催してきたNPO法人日韓文化交流会は2004年の韓流黎明期から文化を通した日韓交流と韓流及びK-POPを先頭に立って牽引してきた。そのうちの一つは、毎年2月に開催するさっぽろ雪まつりの公式協賛行事として定着したK-POP Festivalであり、もうひとつが毎年秋に開催してきた KMFである。K-POPトップクラスの最高のスター達が新人時代に多数出演してきたKMF! 彼らがKMF出演後に大きく飛躍し韓国だけではなく世界や日本でも大人気のTOPスターとして成長できるようにサポートの役割を果たし、スターメーカーとしてファンとリスナーの基盤を拡大させてきたことで広く知られている。 しかしながら、コロナ以降、特に昨年末からの韓国放送局等から始まり、今年は数多くの放送メディア等が先導し、やり過ぎるとも思える乱立したイベント開催、ファン搾取とも言えるチケット価格4万円台までの高騰などで今年、K-POPに対する世の中の見方が変わり始めた。世論が、一言で言えば衝撃的で非常識だという非難する声で殺到している。今まで20年余りにわたり日韓関係が厳しい状況の中でも右顧左眄築いて来た韓流文化生態系構築とK-POPのイメージ、存在地位が一挙に失墜の道を進んでいる悲しい現実に、とても大きな挫折感を覚えている。 さらに、来年2025年は日韓国交正常化60周年という歴史的な節目を迎え、その意味を蘇らせ未来志向的方向に向かうべき歴史的な時期にもかかわらず、今年の無秩序なイベントへの反省はおろか、ひたすら無秩序なイベントがまるで雨後の筍のようにあちこちで開催される深刻な状況が予想されている。最近では、このままで行くとファン層はもちろん文化生態系の根幹全体が共倒れしていくに違いないという危機意識と強い懸念を皆が共有し、また広がりつつある。 これに対し、本NPO法人日韓文化交流会は、来年の日韓国交正常化60周年を迎え、今後のKMFの意味深い大小多数の計画を、既に長い間考え準備推進してきた立場ではあるが、ここで果敢に全てを撤回し、断腸の思いでその幕を閉じることにした。 これを機にK-POP全体の発展と新しい秩序の確立のために、放送局、メディア含め関係者各位が今一度スタートラインに立ち、音楽・K-POPの在り方をもう一度振り返ることができる一つの契機になればと切実に願うばかりである。 20年近く韓流及びK-POPを公共文化外交としての使命感と日韓交流発展の為に先頭を切って来た立場から、その歴史の幕を閉じるにあたり、関係機関各位に是非とも一つお願いしたいのは、これからK-POP関連、又は来年予想されている数多くの日韓コラボイベントを開催するにあたって、少なくともガイドラインがあってほしいと考える。せめて、K-POPの基本精神は「K-POP For All」という美しい価値観にある、ということを忘れないで欲しい。ファンは愚か者ではない。即ち、K-POPを生かし、ファンのための立場からも、チケットの価格は高くても15,000円以下としてほしいと願っている。アップグレード席を設定するとしても、最大でも20,000円を超えないよう強く提案し, また今後のK-POPの存在価値のためにもこのような提案に対する各主催、関係機関での賢明な判断を切に願う。特にこの経済的に厳しい時代に、音楽を一番愛する若い学生たちに対しては、音楽の温かい善なる影響力を発揮して、チケットの優しい価格の設定に取り組んでほしいと心から願っている。 最後に、NPO法人日韓文化交流会の20周年を迎え、K-POPの発展と文化生態系構築という公共文化外交の使命感で、日本のK-POPの黎明期から今まで16年、毎年秋に続けてきた日本一の伝統を誇るK-POP最強の新人祭りKMFが今年10月6日に横浜アリーナにてファイナルの幕を閉じるにあたり、今まで変わらぬ愛で支え、温かい声援を送って下さった各主要メディアと関係各位そして何よりも多くのファンの方々に深く感謝を申し上げます。 そのような深い感謝の気持ちと、NPOの役割として今年のKMFでは、K-POP文化を牽引する正しいメッセージを発信するため、あえて学生たちのための5,000円という特別なチケット価格を設定し既に推進しています。更に、コロナ以降、深刻化する貧富の格差や、人々の関心が届かない為に、子供達に生じる社会的な問題への取り組みとして、経済的に困っている若い学生たちやヤングケアラーを本公演に招待したく、各関係者・諸団体を通じて無料招待をしています。この機会に、今回の公演だけでなく、一部の学生たちには今後持続的に、小さくても実質的な支援も行っていくように努めます。 これからもKMFは私たちの愛する韓流とK-POPがただ過ぎ去って行くものではなく、この社会と国民たちに広く愛され続ける音楽として深く根を降ろすことを願っています。また、ただ好きなK-POPから、尊敬される温かいK-POPであってほしいと願って、これからKMFは新しい道を模索していこうと思います。 来る10月 6日に開催するFinal KMF2024はすべてのファンの皆様に愛と感謝の気持ちを込め、喜びを分かちあえるK-POP for Allの素敵で感動的な公演として皆様の心に残るよう、最善を尽くして準備をしてまいります。 今までKMFを愛して下さった全ての方々に心から感謝申し上げます。
Kstyle編集部