『リトル・ワンダーズ』日本公開決定!大冒険を予感させる日本版ポスタービジュアル&予告編
第76回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたアメリカ映画『リトル・ワンダーズ』が10月25日(金)より全国公開されることが決定。日本版ポスタービジュアルと予告編が解禁された。 【写真を見る】『グーニーズ』(85)や『スパイキッズ』(01)などの世界観を彷彿とさせる『リトル・ワンダーズ』 本作は第76回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されると、監督週間とカメラ・ドール部門に選出。次いで、第48回トロント国際映画祭ではミッドナイト・マッドネス部門のクロージング作品に抜擢された。16mmフィルムでの撮影や美術を駆使した“レトロフューチャーな世界観”の作り込みと“魅力的なキャラクター”の愛くるしさは、長編デビュー作とは思えないほどに見事な完成度で、各国の映画祭を魅了した。 監督を務めたウェストン・ラズ―リは、カリフォルニア芸術大学でグラフィックデザインやファッションデザイン等を学んだ後に、映画製作を始めたマルチな才能を持ち合わせる新星。同じく10代前半の子供たちも、今後の活躍を期待させる瑞々しい輝きを放ち、かつてのナタリー・ポートマンやレオナルド・ディカプリオ、リバー・フェニックスのように可能性を大いに秘めた次世代スター予備軍だ。 少年たちの冒険と成長を描いた『グーニーズ』(85)、姉弟で力を合わせて世界を救う『スパイキッズ』(01)、ローティーンのシニカルな視点で描く『ムーンライズ・キングダム』(12)、世間に自我を通そうと暴れまわる「ロッタちゃん」シリーズ。そんな「こどもが主役の名作映画」に新しく仲間入りした本作は、RPGゲームの様な冒険物語だが、“おとぎ話” “西部劇” “ケイパームービー” “フォーク・ホラー” などのジャンルもミックスされたネオ・アドベンチャー。「究極のこども映画を作りたい」という発想と監督自身が子供の頃に好きだった、スパイごっこやボードゲームの延長線上にある作品として創り上げられた。そういった原体験的な遊び心を基に、無邪気かつ大胆に行動する登場人物のわんぱくな姿は、観る者を「彼らの一員になりたい」と没入させ、かつての自分を重ね合わせた大人たちの好奇心を刺激する。 そんな本作のポスタービジュアルは、青空の下でモーターバイクにまたがって空気銃を勇ましく構える“不死身のワニ団”3人と、不思議な力を持つ魔女の娘ペタルの姿を主軸に、ママのためのブルーベリー・パイをさりげなくあしらったカッコかわいいデザイン。そしてあわせて解禁された予告編には16mmフィルム特有の画面の中で暴れ回るキュートな悪ガキッズと孤独なペタルが友情をはぐくむ、ほのぼのしたシーンも盛り込まれている。 予告編に収められた「好奇心を忘れてしまった大人を狙い撃ち」というナレーションのとおり、スクリーンやテレビで繰り広げられる冒険に夢中に大人たちにはたまらない内容の本作。スクリーンの前で童心に帰って映画を楽しもう! ■<コメント> ●ウェストン・ラズーリ(脚本、監督、製作) 「誰もが『この世界に住みたい』、『彼らの一員になりたい』と思うような世界観をもつ、究極のこども映画を作りたかったんです。物語の出発点には、私が子供の頃に好きだったスパイごっこやボードゲームがあります。特に後者に関しては、よく遊んでいた年代物のボードゲームが、シンプルながら絵やデザインが凝った物で、子どもながらにとても魅力を感じました。その一方で『ジュマンジ』のような雰囲気もあって、一度ゲームを始めたら、ゴールするまで終わらない呪いのような引力もあります。まさにそんな映画を作りたかったので、本作の世界観に影響しています。また、自分が育ったユタ州で撮影できたのも、子どもの頃を思い起こしながら創作できた理由の一つで、劇中に出てくるスーパーマーケットは、実際に私が子どもの頃によく通っていたお店です」 文/スズキヒロシ