センバツ2022 東洋大姫路で日本一へ 履正社の名将、母校から挑戦 新監督・岡田龍生さん /兵庫
◇岡田龍生さん(60) 第94回選抜高校野球大会に出場した東洋大姫路の新監督に、OBで履正社(大阪)前監督の岡田龍生さん(60)が4月から就任する。履正社を春夏計13回の甲子園に導いた名将の岡田さんは「強力打線を作り、日本一を目指す」と意気込む。【後藤奈緒】 岡田さんは選手時代、初代監督の梅谷馨さんと副部長の田中治さん(ともに故人)の指導を受け、1979年のセンバツでは主将としてチームを4強に導いた。練習が厳しく、多くの同級生が途中で野球部を去ったといい、「楽しかったのは甲子園での試合だけだった」と振り返る。 卒業後は選手として、日体大、鷲宮製作所で活躍。指導者として85年に桜宮(大阪)のコーチに就任し、87年から履正社の監督を務めた。指導の基礎となったのは「一つのことに徹底的に取り組み、勝利にこだわる」という梅谷さんと田中さんの教えだという。 選手時代は厳しい指導を受けてきた一方、「時代とともに選手への接し方も変えなければ」という思いから、選手が自分で課題を考え、達成する楽しさを感じてもらうことを重視している。履正社では練習での反省点を選手が記入する「野球ノート」を通してコミュニケーションを図り、ベンチ入りメンバーは選手たちの投票で選んできた。 東洋大姫路は2月末に選手が使う寮を新たに整備し、4月からは寮生のために学校の食堂で管理栄養士による夕食メニューを提供するなどサポートを充実させる。「強い野球部にしたいという学校の熱意を感じる。今までにない東洋大姫路の歴史を作りたい」と母校での新たな挑戦に意欲を見せる。 〔神戸版〕