命救ったとっさの判断 異変気付き…ドローン飛ばすと道に迷う“認知症”の高齢男性の姿 気温低下で危険な中、無事保護
長野県茅野市の男性が、道に迷った高齢男性を保護したとして警察から感謝状が贈られました。活躍したのはドローン。上空から発見したということです。 【動画で見る】命救ったとっさの判断 異変気付き…ドローン飛ばすと道に迷う“認知症”の高齢男性の姿 気温低下で危険な中、無事保護
■ドローン飛ばし高齢男性を発見
2023年12月、茅野市の山林。寒さも増す中、斜面を登ろうとしている高齢男性が…。 この男性を発見、保護したとして、茅野市でドローンスクールを営む西沢重則さん(47)が警察から感謝状を贈られました。 西沢さんは、ドローンを飛ばし、男性を見つけ保護したのです。
西沢重則さん: 「無事に発見できたことがすごい良かったなと思う。ドローンを使った捜索なので、ドローンを教える講習機関としてお手本になれたと思います」
■声をかけるも反応なく…
2023年12月28日午後4時半ごろ、ドローンの練習コースにいた西沢さんが異変に気付きます。 西沢重則さん: 「ドローンのコースを撮影しようと思ったら向こうの山の方から音がしたのでふと見たけど、ちょうど電柱と木が2本立ってる下のところに、下の木が揺れてるような感じがあったので」 近くの山林は鹿やサルがよく出る場所だったため、西沢さんはドローンで確認することに。 映ったのは斜面を登ろうとする高齢男性でした。
心配になった西沢さん。仲間とともに男性のもとに向かいました。 西沢重則さん: 「この上ですね。ここから声をかけたが全然反応がなくて、上に登っていって真横まで行って声かけさせてもらった」 男性は80代、認知症とみられ、「メガネがない」などと話していたということです。西沢さんは男性を保護し、警察に通報しました。 西沢重則さん: 「(男性は)何を聞いても同じようなことを繰り返していたので保護してあげなきゃいけない。歩けないような状態で自力で下りることは難しいイメージだったので」
■気温低下…危険を感じ
気温も下がり、危険と感じた西沢さんは、仲間とともにブルーシートに男性を乗せて斜面から救出し、警察に引き継ぎました。男性は大きなけがもなく、無事に家に帰ることができたということです。 茅野警察署・石井聖文署長: 「山の斜面で不整地のところですので、地上から捜索したとしても発見するのは非常に難しかったと思うけど、西沢さんに上空から発見していただいたおかげで寒い中でも早く家に帰っていただくことができた」
人命救助にも役立ったドローンの技術。 西沢さんはこれまでも警察や消防の要請を受けて行方不明者の捜索に協力した経験があり、今後も、積極的に引き受けていきたいとしています。