「部長、その話、キツいっす」部下が辞める雑談2種 部下が未来に絶望していく、何気ない2つの話題
ポイント1:忙しさを話のネタにしすぎない その1つが「忙しさを話のネタにしすぎない」ということです。 多忙な上司は部下との会話で、仕事の忙しさをネタにすることがよくあります。 例えば、「昨日も夜中の12時まで仕事していた」とか「土日も出社していた」といった話です。 こういった話を頻繁に聞かされると、部下は「自分も将来こんなに忙しくなるのか……」と、将来への不安やプレッシャーを感じます。 そして、「自分には耐えられない」と感じると、部下は離職に向けて動き始めます。
上記のT氏はこう話します。 「深夜まで働くとか、休日出勤するとかって、1つの話のネタなので、よく部下に話してました。でもそれが原因で部下に辞められてしまって、ほんと反省しました」 部下はそういった話をただの話のネタとして聞いているだけでなく、その話をもとに自分の未来をイメージしています。 そして未来に絶望すると退職を決意します。 ポイント2:会社の愚痴を部下に言わない もう1つ、部下とのコミュニケーションで気をつけなければいけないのが、「会社に対する愚痴」です。
上司が会社の愚痴を部下に言うと、部下は会社が信頼できなくなったり、この会社で働く未来のイメージが悪くなったりします。 あるコンサルティング会社に転職し、そこで10年以上働いているK氏から聞いた話です。 この会社では、コンサルティングといっても、実際の仕事は定型のフォーマットを使って同じ作業を繰り返すだけであり、K氏はコンサルタントとして大きな成長を実感することはありませんでした。 ただ、給料がいいので辞めるつもりはなく、給料のためだけに働く状況でした。
K氏は部下と飲みに行った際、「この会社で10年以上働いているが、大きく成長できるような仕事を任せてもらったことがない」といった愚痴をよくこぼしていました。 ある日、部下の1人から転職するとの申し出があります。 理由を尋ねると、「Kさんの話を聞いていて、この会社で長く働いても、自分は成長できないと感じました」とのこと。 この話を聞いてK氏は、普段自分が言っている会社への愚痴が部下のキャリアに対する不安を引き起こしていたことに気づきます。