吉本芸人が明かしたゲームソフトの中で「いちばん出てる本数が多いキャラクター」の正体に大反響 識者が語る“大谷翔平も超えられない壁”とは
これまで2万本近いゲームソフトが発売されてきたとされる日本のゲームの歴史において、いちばん出演本数が多いキャラクターは何か――。 【写真あり】ラジコン好きとして知られる山本昌 ゲーム好きなら誰もが気になるそんな疑問について、吉本興業所属のお笑いコンビ「シンレンサイ」の三戸キャップ。が、その正体を明かしたショート動画をXにアップ。意外すぎるキャラクターが1位だったことに大反響が寄せられている。 「三戸さんは7月9日、『ゲーム業界激震の新事実』のタイトルで、ショート動画をアップ。いちばん出演本数が多いキャラクターは、かの有名なマリオでもなければ、ドンキーコングやソニックでもないと発言。そして、いちばん多くのゲームソフトに出演しているキャラクターは、じつは元中日ドラゴンズの『山本昌』投手だと明かしたのです。 この意外すぎる1位の正体は大反響を呼び、三戸さんのショート動画は936万回のインプレッションを記録。わずか2日で、もうすぐ1000万回に届こうという勢いです」(芸能記者) 山本昌といえば、1986年から2015年まで中日ドラゴンズで活躍したレジェンド左腕。18歳でプロ入りし、日本プロ野球史上最高の50歳まで現役投手として活躍。実働29年は、日本記録だ。 「三戸さんは、山本のこうしたキャリアを説明し、彼が1994~2014年まで毎年『実況パワフルプロ野球』(KONAMI)に出続けていたこと(OB枠を含めると、引退した翌年の2016年を除くすべての年に出演)や、同ソフトが開幕版、決定版も含めると55作品(ゲームボーイ版は14作品)あることなどを根拠として挙げました」(スポーツ紙記者) さらに三戸は、山本がパワプロ以外にも『ファミスタ』や『プロ野球スピリッツ』(全18作品)など、数多くのプロ野球ゲームにも出演しているうえに、これらのほとんどのゲームがシリーズ化していることを指摘した。 「一方、たとえばマリオは任天堂の人気キャラクターではあるものの、プレステなど他社のゲームハードには登場しておらず、あらゆるゲーム機のソフトに出演している山本は、“ゲーム出演ランキング1位のキャラクター”だと結論づけたのです」(同前) 三戸が唱えた「山本昌1位説」は、本当なのだろうか。ゲームコラムニストにして、映画、アニメ、ゲームの総合サイト『EnterJam?-エンタジャム-』編集長の畑史進氏に話を聞いた。 「山本さんが1位という説は、わりと昔からよく聞いていた話で、2014年にパワプロシリーズ20周年を迎えた時期くらいから、ゲーム好きの間では囁かれるようになりました。初めて“山本昌”という名前がゲームに登場したのは、1989年に発売された『これがプロ野球!’89』というPCエンジンのゲームだと思います。 じつは、ゲームソフトに実名のプロ野球選手が登場したのは、1988年に出た『スーパーリアルベースボール』というファミコンのソフトなんですよ。このゲームは、読売系列のバップというメーカーから出たソフトなんです。読売系列なので、選手の実名の使用許諾が取りやすかったんですね。これ以降バップは、各ゲームソフトメーカーが実名の使用許諾を取る手間を代理でおこなうようになり、“選手実名の野球ゲーム”が広がるようになりました。『これがプロ野球!’89』も、その流れで登場しました」 そして、山本の出演回数に拍車をかけたのが、1994年に誕生した『実況パワフルプロ野球』シリーズだ。 「パワプロは1998年から2010年代まで、1年の間に『開幕版』と『決定版』という2種類のゲームを出していた時期もあるんですよ。昔は今みたいに、ダウンロードコンテンツもないし、アップデートもできなかったためですね。さらに、任天堂のゲームハード用ソフトでは『パワプロ4』のようなナンバリングの作品を出し、プレステでは『パワプロ’96』のように年数を表記するシリーズを出すなど、同じ年に山本さんが何回も出てることもあったんです。だから、彼は平成の中期ぐらいに一気に“出演本数”を稼いでますよね(笑)」(同前) さらに、そのほかの野球ゲームを通じ、毎年のようにゲームソフトへの出演を重ねた山本。結論は明らかだ。 「日本のゲームだけに限定するなら、山本さんが1位なのは、ほぼほぼ間違いはないでしょうね。しかも、山本さんは今後もOB枠として2年に1回は『パワプロシリーズ』に出続けるでしょう。まだまだ記録を伸ばし続けるのではないでしょうか(笑)。 ちなみに、ドジャースの大谷翔平選手も、毎年、海外の野球ゲームには登場しているんですよ。向こうで、いちばんメジャーな野球ゲーム『MLB The Show』2022年度版では、大谷選手がパッケージにもなっています。ただ、海外の各メーカーが出す野球ゲームは1年に1本ぐらい。だから今後、大谷選手がどれほどすごい成績を残そうが、山本さんと同じくらいのキャリアまで現役を続けようが、ゲームの出演本数には追いつかないんじゃないかと思いますね」(同前) さすが鉄人・山本昌だ。