関東一の10番で主将、U-17日本高校選抜DF岡崎礼暉は試合終盤から出場。自分のことよりも「チームを勝たせるってところに目を向けてやっていきたい」
[10.26 選手権東京都Aブロック予選準々決勝 東京実高 2-2(PK4-3)大成高 NICHIBUN SAKURA FIELD] 【写真】影山優佳さんが撮影した内田篤人氏が「神々しい」「全員惚れてまう」と絶賛の嵐 関東一高の10番で主将のDF岡崎礼暉(3年=インテリオールFC出身)は、1-0の試合終盤からピッチに立った。左サイドハーフのポジションに入ると、40+3分には右クロスから決定的なヘッドを放つ。これは、相手GKのビッグセーブに阻まれたが、岡崎は左サイドから、また自陣での相手セットプレーの際に幾度も手を叩きながら、チームメートに声がけ。そして、1点リードを守って準決勝進出を果たした。 岡崎は下級生時から先発を担い、U-17日本高校選抜にも選ばれている注目の左SBだ。左足からの長短のパスなどゲームメーク能力に秀で、スピードを活かした攻め上がり、運動量も魅力。今年は主将となり、先頭に立つ機会が増えたことで自分の行動や声がけをより意識するようになった。 チームは今年、関東大会予選で初戦敗退。インターハイ予選でも8強に届かず、東京都2部リーグでも中位と思うような成績を残すことができていなかった。それでも、主将はチームの変化を感じている。 「今年はもう(主体性を持って)『自分たちでやろう』とやっていたんで、今、3年生はあんま出れてないんですけど、自覚が出て変わってきてる選手もいるんで、今、チームの状況もいいのかなと思います」と岡崎。自身は股関節の怪我明けで今大会は短い出場時間となっているが、この日「最後まで集中力切らせない」「どう時間を使うか」と声がけしたように、チームのためにできることに取り組んでいく意気込みだ。 岡崎は関東1部の強豪大学へ進学予定。日本高校選抜に入り、4年後は先輩MF笠井佳祐(桐蔭横浜大4年)らのようにプロ入りすることを目指している。高校生活最後の選手権は準決勝まで2週間あるだけに、コンディションを上げてチーム内でアピール。そして、自分の特長を発揮して関東一を勝たせたいという思いはあるはずだ。 だが、「やっぱ自分、自分ってなったらチームが良くなっていかないと思うので、チームメートが100パー(セント)を出せるような立ち振る舞いとか行動を取っていきたい。選手権で優勝したいですし、自分が良いプレーをするっていうよりは、まずはチームを勝たせるってところに目を向けてやっていきたい」と強調。リーダーは自分の特長を出すだけでなく、チームメートの力を最大限引き出しながら戦い、3年ぶりの選手権出場権を勝ち取る。