巨人・阿部監督「こういう緊急事態にスポンって入れられる」グリフィンの代役…13日広島戦先発に堀田賢慎を指名
巨人の阿部慎之助監督(45)が8日、堀田賢慎投手(22)を先発に抜てきする方針を示した。フォスター・グリフィン投手(28)が「右腹直筋筋損傷」のため登録抹消。空席となった13日の広島戦(東京D)の先発について「賢慎だよ」と明言した。堀田が1軍で先発するのは22年8月20日の阪神戦(東京D)以来、602日ぶり。19年ドラフト1位の若き剛腕に期待がかかる。チームは9日のヤクルト戦が行われる鹿児島に空路で移動した。 【動画】巨人・堀田賢慎、ブルペンで気迫のこもった投球練習 緊急事態を若い力で乗り越える。9日のヤクルト戦に向けて鹿児島入りした阿部監督は「右腹直筋筋損傷」のため登録抹消となり、故障班への合流が決まったグリフィンに代わる先発投手として「賢慎だよ、次」と13日の広島戦の先発に堀田を指名した。 6日のDeNA戦(東京D)で先発したグリフィンは4回62球2失点で4回に代打を送られて降板。試合中に腹筋の異変が生じていた。阿部監督は「だから代えたの。広報発表する前だったから」と試合後は詳細を伏せたが、「調子が悪そうだった。直球も143キロとかしか出てなくて」と大事を取った。翌7日は様子を見たが回復せず、登板2日後に登録抹消となった。 開幕2戦目、3月30日の阪神戦(東京D)では7回途中無失点で白星を挙げた左のエース格・グリフィンの故障離脱は痛い。だが、6日のDeNA戦で3回38球1失点とロングリリーフで好投した堀田を抜てきできる層の厚さがある。指揮官は「ああやって、ある程度試合を作れるって思わせてくれれば、こういう緊急事態にスポンって入れられる」と期待した。 19年ドラフト1位で入団して5年目の堀田は昨年は右肩の故障にも苦しみ1軍では救援の3登板のみに終わった。だが、12月に参加した台湾ウィンターリーグでは効率良く出力を上げる投球フォームに手応えをつかみ、主に先発として2勝0敗、防御率1・40で最速157キロを計測。今季はオープン戦中、故障から復活を目指す大勢が開幕に間に合わない場合の代役守護神の候補にも挙がり、150キロ台の速球と140キロ前後のチェンジアップを武器に好投。僅差ビハインド時のリリーフとして開幕1軍入りを果たし、2登板で4回1失点4奪三振、防御率2・25と存在感を示している。 2年ぶりの先発。堀田は「(先発、リリーフ)どこだろうと、しっかり抑えられるようにやっていきたい」とシーズン前にフル回転する覚悟を明かしていた。初登板で制球に苦戦したメンデスが2軍降格。代わりに先発7番手としてロングリリーフ待機していた赤星が先発に回る。グリフィンもまさかのアクシデントとなったが、堀田にとっては大きなチャンスが訪れた。先発ローテにも新風が吹く。(片岡 優帆) ◆G堀田の先発 22年3月31日のヤクルト戦(神宮)でプロ初登板初先発。6回5安打無失点、2奪三振でプロ初勝利を挙げた。その後は4試合連続で5回未満でKOされるなど、1軍と2軍を行き来。同年8月5日のヤクルト戦(神宮)で再び先発の機会を得ると7回2安打1失点の快投。約4か月ぶりの2勝目を挙げた。しかし、同年8月20日阪神戦(東京D)で、3回5安打3失点で降板。出場選手登録を抹消され、これが22年最後の登板になった。23年は春季キャンプで右肩を痛めた影響もあり、1軍では3登板に終わり、先発起用はなかった。
報知新聞社