【見学時チェックリストつき】これだけは外せない!老人ホームを見学するときに確認すべきポイントとは?
介護施設への入居を考えたとき、主な選択肢となるのが最期のときまで介護が受けられる「介護付き有料老人ホーム」です。ただ、老人ホームと言っても、その質や特色は千差万別。中には慢性的な人手不足や経営状態の悪化によって、入居者が暮らしづらい施設も。そこで欠かせないのが施設の見学です。見学時に押さえておきたいポイントについて、相談者の美和子さんと一緒に見ていきましょう。
健康面に不安を感じて老人ホームへ
私は2年前に父親をがんで亡くし、80歳になる母は現在栃木の実家で一人暮らしをしています。今は特に介護を必要とするような状態ではありませんが、最近体力の衰えなど健康面で不安を感じているようで、おぼろげに介護付き有料老人ホームへの入居を考えるようになりました。 費用や場所など、ざっくりとした希望はありますが、老人ホームの検索サイトでは多くの施設が紹介されていて、見れば見るほど迷ってしまいます。 とは言え、いくつかピックアップできたので、その中から気になる施設へ見学に行ってみようと思います。そこで、見学時にチェックすべきことがあれば教えていただけますか?
同じ事業主体でも施設内の雰囲気が違う?
今回は、ある程度候補を絞った後の見学時のチェックポイントについて紹介します。 老人ホームへの入居を検討する際、事前の施設見学は欠かせません。賃貸住宅を借りる際、内見をせずに契約する方がほとんどいないのと同じように、親がこれから長い時間過ごすであろう施設を見ずに決めるというのはもってのほか。見学に行くと、介護スタッフや他の入居者の様子、施設の雰囲気など、ホームページやパンフレットだけでは分かりにくい情報を得られます。 筆者自身は両親を在宅介護で看取り、義理の両親も今のところ在宅介護なので、実はまだ施設にお願いした経験はありません。ただ、コロナ禍で中断されていた私自身の介護サービス相談員の活動が再開されたので、今は月に2回のペースで複数の老人ホームを訪問しています。 施設の環境や利用者の状況を確認する中で思うのは、たとえ同じ事業主体であっても、費用やサービス、雰囲気は全く異なるということ。あくまでも個人の主観ですが、「自分ならここに入りたい」と思える施設はこれまで2~3箇所しかありませんでした。口コミも参考になりますが、宿泊施設や飲食店を実際に訪れて感じ方の違いを実感するように、やはり自分が目で見て肌で感じるのが一番です。 施設側からも、よほど緊急でなければ見学を勧められると思います。施設側も、納得して入居してもらった方が早期退去の防止になります。見学は、利用者と施設の双方にとってメリットがあるのです。