近江が1-0で滋賀連覇。選手権準Vメンバー、GK山崎晃輝主将がチームに求めるがむしゃらさ
[6.8 インターハイ滋賀県予選決勝 近江高 1-0 立命館守山高 布引運動公園陸上競技場] 【写真】「なんと!」「こんなかわい子ちゃんが…」ユニ姿で連番観戦した“美女2人”に脚光 「どんな辛い状況でも、自分が声を切らしたりしたら、やっぱりチームの雰囲気も悪くなる。今年のチームはピッチで指揮を取れるような選手がいないんで、やっぱ自分がもっと率先してやっていかないといけないと思ってるんで、そこは凄く意識しています」 丸刈りのキャプテンがスタンドへ向けてガッツポーズを繰り返した。近江高のGK山崎晃輝主将(3年=愛媛FC U-15出身)は、昨年度の選手権準優勝経験者。2試合連続PK戦でヒーローになるなど、初の決勝進出に貢献した。 今年はチームリーダーとしてのシーズン。先輩のDF金山耀太(現関西学院大)は「プレーで解決していた」(山崎)が、今年はそのような存在がいないという。「声で引っ張れる選手もいないんで。自分がそういうところに入らないといけない」と考えている。 この日は、初の決勝進出を果たした立命館守山高のスタンドの盛り上がりを感じながらの70分間だった。「ちょっとしたピンチになったら観客は沸くし。でも、そこで自分がプレーを断ち切ったりしたら、凄く自分たちの流れにも乗ってこれると思うし、そういう1個のプレーを断ち切るプレーっていうのは、凄く意識していたところではあります」。完璧な内容だった訳では無い。それでも、近江のシュート数わずか2、スコアも1-0という難しい状況の中、立命館守山のクロス、ロングスローを冷静に封じて無失点勝利を収めた。 そして、「滋賀県予選がこういう試合になることはもう正直分かってたところでもあるんで、最後まで焦れずに自分の中ではやろうと思ってたんで、それは良かったかなと思います」と微笑んだ。 試合後はスタンドへ向けてガッツポーズ。「(スタンドの先輩たちに)やったぞ、というよりかは、(髪型を)いじられて。インハイ前に気合入れようと思って短くしたんですよ。で、髪がちょっと変になって、それならと(丸刈りにした)」。”闘将”は笑顔で初のインターハイ予選連覇を喜んだ。 山崎がこだわってきたのはがむしゃらさだ。「そこは自分の取り柄でもあると思うんで、練習のところから、がむしゃらにやっていると思ってるんで、自分の中でもやっぱそういうところには凄くこだわってます」。そのがむしゃらさをもっとチームに伝染させたいという。 「今年のチームは別に特別に上手い選手がいるわけでもないし、上手いチームでもないんで、やっぱそういうところを徹底してやっていかないといけないと思ってるんで、もっと伝染していかないといけないかなと」。この日は前田高孝監督のいう“拠りどころ”の技術力が不足して苦戦。技術力の向上はもちろん、がむしゃらに戦える集団を目指していく。 インターハイへ向けては「全国で目の前の相手に全力で必ず勝つっていう気持ちをもう全員で持って一戦一戦頑張っていきたいと思っています」。勝ち上がるためには、守護神として活躍しなければならない試合も間違いなくあるはずだ。「自分としては(PK戦は)来てほしくないですけど、準備もしなければいけない。PKになったら必ず勝ちます」。今夏はリーダー、守護神としての役割を全うする。