身長を18cm“買った”55歳女性。2100万円かけて海外で「骨延長」手術したワケ
夜中に痛みで我慢できなくて慰めてもらった
――では、困ったことはなんですか? ねこ:やっぱり痛みですね……。膝が本当に痛くて、痛くて。なぜか日中はあんまり痛みがないんですけど、夜中に痛みが我慢できなくて、1回だけ痛くて夜間スタッフの人に慰めてもらいました(苦笑)。あと睡眠障害が起こる人も多いですね。食事も美味しいですけど、1か月もすれば飽きるし、環境も違うし、向こうに行ったら寝られないって人が多いです。 ――それでも2回目もやっぱり手術しに行くのには躊躇がなかったんですね? ねこ:人生100年時代、まだこの先30年以上あります。「可愛いおばあちゃん」になるより、「かっこいいおばあちゃん」になりたかったんです。再度予約して、2回目の手術のためにトルコに行きました。経験値があるので、1回目よりつらくはありませんでした。ただ、日本へ帰ってきた時に、お風呂場で転んで手術したネイル(髄内釘)と言われるインプラントが折れてしまって(笑)。2024年1月に入れ替えるためにトルコへ行きました。
夫は「なんで」と聞くも反対せず
――ご結婚しているとのことですが、家族からの反対はありませんでしたか? ねこ:うちには子供はいないのですが、主人からは「なんで?」って疑問だけで、反対はされませんでした。ただ金銭的なサポートはしないという約束でしたので、手術費用は、投資信託を2つ解約して工面しました。 ――仕事は何をされていましたか? ねこ:42歳で退職するまでずっと外資系の証券会社に勤めていました。英語は、ド田舎にあるアメリカの大学を出てますので、困らないですね。TOEICも940点ぐらいあって、今も勉強しています。英語も筋トレと一緒で続けてないと忘れてしまうので。本当はトルコ語も習得しようと思ったんですけど、トルコ語って聞き馴染みがなくて、結局できませんでした。現地の先生や理学療養士の方は英語ができるので甘えてしまいましたね。
顔やレーシックの手術は怖い
――日本に帰ってきて、普通の生活はできていますか? ねこ:みなさん「本当に歩けるのか?」と心配する人も多いんですけど、前と同じように歩いて、階段の上り下りも問題ありません。家事も全部やっています。ただ、スカートは全部膝上のミニスカートになってしまいました。今までは体型を誤魔化すためにスカートばかり履いていましたが、手術前に新しいパンツを7本ぐらい買っていたので、これからはパンツファッションを楽しみたいと思います。 ――日本でのリハビリはどんなことをしていますか? ねこ:理学療法士の方に家に来てもらって、週に2回リハビリをしています。またネイルが折れたら大変なので、自分では特にやってないですね。 ――私もそうなんですが、年齢を重ねると、体より顔のたるみの方が気になってきますが、それでもどうしても手術したかったんですか? ねこ:顔のほうは、加齢でまぶたの幅の左右差が出てきて気にはなったりはしてますが、年々身長のことの方が気になってました。レーシックとか、そういうのは怖いんです。