【ジ・エンプティ インタビュー】今回のEPを出すタイミングがジ・エンプティにとって新しいスタート
福岡を拠点に活動するバンド、ジ・エンプティ。2019年に結成し、2022年には2枚のシングルをリリース。ライヴ活動でファンを増やす中、4曲入りとなる1st EP『神様からの贈物e.p.』を完成させた。そんな本作についてメンバーは“新しいスタート”と語る。 ジ・エンプティ インタビューその他の写真
楽曲をリリースすることはバンドにとって大きなこと
──本誌初登場となりますが、ジ・エンプティはどういうバンドですか? ヒナ:2019年に結成したバンドで、コンセプトは“今、青春真っ只中、ありのままを伝える”という感じです。 ──最初からそういう方向性でやろうということでバンドを始めたんですか? シンノスケ:いえ、具体的な方向性は決めずにスタートして、やっていくうちにこういう方向性になりました。 ──2022年2月に1stシングル「テイクミーアウト」を、8月には2ndシングル「青春」をリリースしましたが、楽曲をリリースしたことで何か変化を感じたりとかは? ケンノスケ:ありました。サブスクも含めて、友達とかも聴いてくれたりしましたし、僕らの曲を聴いてくれる人がどんどん増えていって、それにともなってライヴのお客さんも増えました。やっぱり楽曲をリリースすることはバンドにとって大きなことなんだと実感しましたね。 ──ちなみに「テイクミーアウト」を1stシングルにした理由は? ヒナ:ライヴでずっと演奏してきた楽曲のひとつで、僕たちの代表曲と言える曲でもあったので、最初に出すのはこの曲しかないと思って。 ──そして、今回は『神様からの贈物e.p.』という4曲入りのEPをリリースするわけですが、この4曲もライヴですでに演奏している曲なんですか? ケンノスケ:はい。昔からある曲もあれば、比較的最近作った曲もあるんですけど、どれももうライヴでやっています。 ──1曲目の「神様からの贈物」は約43秒という短い曲ですがインパクトが強い曲ですね。 ヒナ:ライヴのセットリストの0曲目みたいな曲を作りたいと思ったんです。弾き語りで自分の身の回りのことを考えながら作っていたので、身近な感じというか、リアリティーのある内容の歌詞になりました。 ──セットリストの0曲目のイメージということで、勢いがあって、まさに掴みとして最強の曲ですね。 シンノスケ:ありがとうございます。レコーディングでは記憶がなくなってしまうくらいの勢いで弾いていました(笑)。 タイキ:僕も同じく、とにかく“やってやるぞ!”って気持ちでレコーディングに臨みました。 ケンノスケ:この曲のメロディーがすごく好きで、“前から知ってたんじゃないか”って思うくらいスーッと自分の中に入ってくる感じがしたんです。なので、レコーディングでもあまり難しく考えずに弾くことができました。 ──この曲のタイトルがEPのタイトルにもなっていますが、そこに込めた想いと言うのは? ケンノスケ:収録する4曲が決まってからEPのタイトルを決めたんですけど、“神様からの贈物”という言葉の響きが良かったので、このタイトルになりました。 シンノスケ:今回のEPを出すタイミングがジ・エンプティにとって新しいスタートでもあったので、そういう意味でも特別な意味が込められたタイトルにしたいと思ったんです。言葉の響きもそうですし、意味合いということにおいてもぴったりだったので、満場一致で決まりましたね。 ──2曲目は「さよなら涙」。これはイントロのベースもいいですね。 ケンノスケ:ありがとうございます! この曲もいい感じでベースラインが浮かんできましたね。自分でも気に入っています(笑)。 ──この曲はどういうふうに出来上がったんですか? シンノスケ:高速道路を運転している時に鼻歌を歌ってたらいい感じのメロディーができたんで、そこから広げていきました。最初は4ビートの曲にしようと思っていたんですけど、ケンノスケと話してるうちに“もっとテンポが速いほうがいいんじゃない?”という話になって2ビートにしてみたら、ケンノスケが“キター!”って言ってベースを弾き始めて、それに合わせてサウンドを作っていった感じです。 ──曲のテーマは? シンノスケ:“もう泣かないぞ”って強がる女の子をイメージして作りました。ヴォーカルに関してはシンガロングで始まり、一気に発散できつつも真ん中に強いものを持っている感じになるように歌いました。 ──演奏に関しては? タイキ:ドラムに関してはこれまでにやったことのない叩き方があったので、今回収録されている4曲の中でこの曲が一番練習しましたね。 ──“やったことのない叩き方”というのはリズムですか? それともフレーズですか? タイキ:リズムですね。2ビート自体がそれまであまりやってこなかったのでちょっと手こずりました。まさに“新しいチャレンジ”という感じでした。