野村証券、「見せ玉」相場操縦問題で過怠金3000万円…日証協が再発防止策の実施報告も求める
日本証券業協会は18日、国債先物取引で相場操縦を行ったとして、野村証券に3000万円の過怠金(罰金)を科し、再発防止策の実施状況の報告を求める勧告を出した。 【図解】一目でわかる…「見せ玉」による相場操縦
野村のトレーダーは2021年3月、長期国債の先物取引で、売買する意思のない大量のダミー注文を出して取り消す「見せ玉」という手口で不正に価格を変動させた。
当時、野村の社長だった日証協の森田敏夫会長は18日の記者会見で、「当事者の信頼を失墜させるもので誠に遺憾だ。責任を感じている」と述べた。
証券業界では今年、野村の元社員が強盗殺人未遂罪で起訴されるなど、不祥事が相次いだ。森田氏は「1人が起こした事案で業界全体の信頼を大きく傷つけてしまう」と話し、倫理研修を拡充する方針を示した。