ステランティスのCEOが任期途中で辞任、傘下ブランドの整理示唆し取締役会と対立
【ロンドン=中西梓】フィアットやクライスラーなどのブランドを持つ欧州自動車大手ステランティスは1日、カルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)が任期途中で辞任したと発表した。本来の任期は2026年初めまでだった。
声明によると、タバレス氏と株主、取締役会の間で経営方針に関する意見の対立があったという。売上高の4~5割を占める北米事業が低迷しており、タバレス氏は傘下ブランドの整理を示唆していた。後任のCEOは25年上半期に選ぶ。
タバレス氏は仏ルノー出身。日産自動車では副社長などを務め、CEOだったカルロス・ゴーン氏を支えたが、ゴーン氏がルノーと日産の社長を兼務し続けていることを批判し、13年に事実上更迭された。
その後は仏PSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)のCEOに転じ、21年に発足したステランティスの初代CEOとなった。