高速道路に輸送専用レーンができる?「自動物流道路」で日本の輸送はどう変わる?
世界の自動物流道路
スイスの地下物流システム「CST」は、主要都市間を結ぶ貨物専用の地下トンネル(総延長500km)を建設し、そこに自動運転カートを時速30kmで走行させる物流システムである。地下から地上までのラストワンマイルは、自動配送ロボットを活用することも想定している。 2031年までにチューリッヒ-ヘルキンゲン間の約70kmの区間で運用を開始、2045年までに、全線を開通する予定。 イギリスの「MAGWAY」は、物流輸送用に開発した低コストのリニアモーターを完全自動運転する物流システムである。イギリスの西ロンドン地区にて、既存の鉄道敷地内(鉄道のレール横やホーム下など)に全長16kmのMAGWAY専用線を敷設することを想定している。直接、既存の物流施設内に乗り入れ、自動で荷物の積み下ろしをできるようにするという。なお、運用開始時期の詳細は未定だ。 このような先進的な諸外国の取り組みを踏まえて、日本国内に自動物流道路を増やしていけば、物流量の増加やトラックドライバーの不足といった課題の解決につながり、経済や生活を支えていけるのではないだろうか。
文=KURU KURA編集部 資料=国土交通省