若者の孤立深まる年末年始、食料や現金給付など支援を NPO法人「D×P」寄付募る
親を頼れず、生活に困っている若者の相談にのり、食料支援なども行っている団体が、物価高が深刻な中、孤立が深まる年末年始にむけた支援を行うため、寄付を募っています。 クラウドファンディングで寄付を募っているのは、認定NPO法人「D×P(ディーピー)」です。 D×Pは、虐待や経済的な理由などで家族に頼れない若者を支えるため、進路や就職、生活相談をオンラインで行う「ユキサキチャット」という活動を行っていて、累計1万1700人の若者が登録しているということです。 相談の内容に応じて、行政などとも連携して公的な支援につなげるほか、年齢が15歳から25歳まで、ひとり暮らしで、保護者の状況や本人の仕事の有無、公的な支援を受けられそうかなどを聞き取り、必要性が判断された若者には、3か月から1年以上、米などの食料を送る、家賃や学費などのための現金給付も行っているということです。 24日に行われた記者会見で、この団体は、物価高騰などを受けて、今年4月から8月までに行った支援は昨年度の1.8倍だとして、年末年始は、行政の窓口や学校が休みになり、相談できる友人や知人も実家に帰るなどで、孤立する若者がさらに増えると指摘しました。 今回の寄付呼びかけは、クラウドファンディングの一つ「READYFOR」で、12月22日まで、目標額は4500万円。4万食の食料支援や事情に応じた現金給付に使うほか、スタッフを増やすなど相談事業の運営費にも使うということです。 この団体に支援を申請してきた若者のうち、半数以上がひとり親の家庭の出身で、6人に1人が「社会的養護(児童養護施設/自立援助ホームなど)に現在所属か過去に所属していた」、10人に1人が「虐待を受けた経験がある」と答えたことです。 困窮や孤立が深まると「ヤミ金や闇バイトに流れ込むリスクもある」として、孤立を未然に防ぎ、若者からのSOSを逃さず、迅速に対応するために協力をお願いできれば、と呼びかけています。