犬だけじゃなかった! 平成のペットロボットブーム【山下メロの平成レトロ遺産:036】
記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。 【写真】今週のレトロ遺産! 平成といえば電子ペット育成の時代でした。携帯できる「たまごっち」、ドリームキャストの育成ゲーム『シーマン』、パソコンで電子メールを運ぶ『ポストペット』などデジタル世界で電子ペットを育成するものが多数誕生しました。 そんな中、1999年に現実世界でロボット犬を育てるソニーの「AIBO」(アイボ)が登場します。しかし25万円と高額だったため、6000円と安価なセガトイズのロボット犬の「スーパープーチ」が世界で1200万台売れたという話を以前しました。 スーパープーチは「ココロボ」という電子ペットシリーズのひとつとして発売されましたが、初期には猫の「ミャーチ」と、鳥の「チャピーチ」、そして簡易版の犬である「プーチ」がラインナップされていました。 いずれも、かつての恐竜型玩具「ゾイド」や、恐竜と文具を組み合わせた「ポケットザウルス」からアイボまで続く「目の部分がコックピット風のメカ動物」という特徴を踏襲しています。 そもそもロボット犬のスーパープーチ自体がアイボのインスパイア系ともいえるルックスと機能なのですが、ほかにもさまざまなロボット犬が各社から乱発されました。それは、本家であるソニーが発売していない犬以外にも波及します。 例えば、ミャーチインスパイアのネコ型ロボット「T-CAT2000」。目がハート形に光るなどミャーチと似ていますが、機能はほぼありません。さらにチャピーチに似たタカラの鳥型ロボット「チャットバードだいちゃん」まで確認されています。 ココロボシリーズは、ほかにもプードルの「ルーチ」、ブルドッグの「ブルチ」、恐竜の「ディノッチ」、人型の「ロボチ」などを発売しました。 中でも気になったのが花型ロボットの「ペタルーチ」。もはやペットの域を超え、動物ではなく植物。話しかけ、水をあげているといろいろな性格の花に成長するそうです。花型ロボのインスパイアをご存じの方はご一報を! 撮影/榊 智朗