乃紫「現場でうまれるシナジーが楽しみ」2nd ONE MAN LIVEへの意気込みやこだわりについて語る
乃紫の2nd ONE MAN LIVEが11月9日(土)に行われる。 乃紫は、作詞・作曲・編曲・歌唱・アートワークにいたるまでをセルフプロデュースする新世代の女性シンガーソングライター。オリジナル楽曲の投稿がTikTokでミリオン再生を連発し、2024年にリリースした『全方向美少女』のTikTok総再生数は19億回を超えている。今年の11月には、4月に行われた初のワンマンライブに続く、「乃紫 2nd ONE MAN LIVE」として、東京と大阪での公演を予定している。 【写真を見る】ワンマンライブやフェスへの思いを語る乃紫 今回は乃紫にインタビューを行い、ワンマンライブへの意気込みやライブ作りへのこだわり、創作意欲について語ってもらった。 ――いよいよ「乃紫 2nd ONE MAN LIVE」 が近づいてまいりました。今年の4月に行われた「1st One-man Live at Shibuya WWW 」から2度目となる今度のライブへ、どのような心境の変化がありますか? 「前回のワンマンライブは初めてのライブで、人前で歌ったのも初めてだったので、まだ初々しくても許されるかな、という感じでしたし、乃紫というアーティストの顔も知らない方や、『全方向美少女』の曲しか知らない方も多かったと思います。今回の2ndワンマンライブは、状況も変わって曲も増えて、来てくださる方たちの見方も違うと思うのでレベルアップしたライブにできたらなと思います」 ――今年は多数の春・夏フェスにもご参加されていたと思います。フェスにご参加されて印象的だったことや学びはありましたか? 「5月の『JAPAN JAM』が初めてのフェスだったのですが、たくさんの人に集まっていただきました。去年までは JAPAN JAM をお客さんとしてしか見たことがなかったので、すごく新鮮でしたし、人前で歌う責任感を覚えました」 ――お客さんの前で歌うことには慣れましたか? 「本番前は緊張しないタイプなんです。現場で生まれるシナジーというか、お客さんの前で歌ってみて初めて起こる現象があるので、それを楽しみにしています」 ――楽曲制作においては、その曲がどのようにTikTokで使用されるかなど受け手を意識して制作されていると伺いました。"ライブ作り"においては意識していることはありますか? 「最初のワンマンライブでも演出はこだわりました。1曲1曲に映像を作り、フェスでの経験も加味して演出しました。曲に対するお客さんの反応や、曲の繋ぎでお客さんの感情をどこに持っていけるか、などを考えながらライブを作っていけたらと思っています。2ndワンマンライブは東京と大阪で行うのですが、今まで関西の方でライブしたことがないので東京とノリがちがうのかな、というのも楽しみです」 ――ライブの場合、制作時と異なりバンドメンバーがいるというのも大きな違いになるかと思います 「全然違いますね。曲を作るときは1人で部屋で作業しているのですが、いつかバンドで演奏できればいいなと思っていたんです。今までオリジナル曲を12、3曲くらい出しているのですが、そのなかでもギター軸の曲が多く、8割ぐらいは邦ロックの曲調なので、邦ロックのファンにも刺さるといいなと思っています。ギターの方とも話しながらアレンジを加えて作っています」 ――グッズもご自身で手がけられているとのことで、楽曲だけでなくライブの随所で乃紫さんのこだわりを楽しむことができそうです 「そうですね。グッズのデザインもしますし、内装もポスターを貼って、他(のアーティスト)との区別化をしたいと思っています。小さいクリエイティブが積み重なって個性になっていくと思っています」 ――前回の1stライブの会場のWWWでも、会場内にご自身で撮影した写真を貼られていたと伺いました。他のアーティストではなかなかない演出ですよね 「事務所のスタッフさんが力を入れてくれました。最初のワンマンでしたし、遠方から来る若い女の子のお客さんが多かったので、"東京に来てライブに行く"ということ自体が思い出になると思っています。(会場の)写真を撮って『あのとき乃紫のライブ見に行ったよね』という思い出にしてもらうために空間をつくりましたし、今後もそういうライブを作っていきたいです」 ――ご自身の創作意欲や、表現に対する意欲はどういうところからきているのでしょうか 「日記をつけているような感じです。20代のうちにしか撮れない映像や書けない曲があって、20代後半、30代前半になると、それも変わっていくと思います。『今しかできない、今早く作っちゃいたい』というように日記をつけている感じで、それがエネルギーになっています」 ――誰かに見せるということではなく、自分の記録のような? 「半々ですね。私は、小さい時から音楽やっていたりアーティストとして育てられたりというわけではなく、20歳を超えてから音楽を始めて。それまではみんなと同じ感覚を持って生活してきたので、一般の方の価値観とずれてないと思いますし、Z世代の子そのまんまだと思うんです。たぶん、私が言うことにみんなも共感してくれると思うので、そういう作品を届けられたらと思っています」 ――等身大の感情が描かれつつも、その表現の仕方が"全方向美少女"...などとてもユニークでキャッチーさを感じます。普段、どのように歌詞作りのヒントを得られているのですか? 「喋っている時に良い表現だなと思ったらメモしています。最近だとYouTubeのコメント欄のなかにX(旧:Twitter)でバズる文章のような、うまいコメントも多くて、興味を持って見ています」 ――確かに、文章は短いけどキャッチーで刺さる言葉というのはありますよね 「Xのポストを見るときには、まずいいねの数を見るのですが、文章が短いことが大前提だと思っているので長い文章だと伸びていても読まないですね...。最近だと、例えば『今日はデートなのでアイラインを2mひきました』というポストがバズっていたのですが、その文章だけでいろんな想像ができるじゃないですか。最近付き合ったのかなとか、恋愛に目覚めて頑張っているのかな、かわいいな、みたいな。そういうのが優れたポストだなと思いますね」 ――その部分だけでも歌詞にできそうですね 「うまいですよね」 ――この前乃紫さんがポストされていた"令和歌謡"という言葉も、短い言葉ながらもついつい目に留めていました 「最近"令和歌謡"という新しい概念で言われることが多くて。これまでは、昭和歌謡はあまり聞いてこなかったのですが、自分が作る曲と歌謡曲には似ている部分があるなと思っていて、新しいものを作るときに参考にしています」 ――今後挑戦してみたいことはありますか? 「ライブの箱を大きくして地方にも行って、人を集められたらいいなと思っています。ライブの場数を踏んでいきたいですね。自分の中でデータを取って、どんどんいいライブにしていきたいです」 ――クリエイターでもあり、プロデューサーでもあるんですね。改めてワンマンライブで注目してほしいポイントを教えてください 「『全方向美少女』が出る前の初期のころから応援してくれた方が見にきてくださったり、1stワンマンに来てくれた方が2ndワンマンも見に来てくださったり、ということが多いと思います。1stワンマンのときは、まだ黒髪で顔もみんなに知られていないなか、いつも聴いていた曲がライブで聴くとこうなるんだ、というようなライブだったと思いますが、その音楽体験をさらにレベルアップさせたのが2ndワンマンになります。『半年あったらここまで変わる』というのを見せたいので、半年間の成長や力の入れ具合を見てほしいです。乃紫というアーティストの可能性を感じてもらえたら嬉しいです」 文=HOMINIS編集部
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