金融資産は数億円…60代男性「相続税対策、マンション投資だけじゃ不安」 FPがすすめる手軽な現金対策は
生命保険には非課税枠がある
――生命保険の非課税枠とはなんですか。 生命保険には法定相続人一人当たり500万円の非課税枠があります。例えば、配偶者と子どもが2人いる場合、合計1500万円の非課税枠があります。現金で保有すると、全てのお金に税金がかかりますが、生命保険は非課税枠があるので、相続税対策に有効です。
米ドルなど外貨建ての一時払い終身保険は金利が高い
―― 一時払い終身保険にはどのような種類がありますか? 一時払い終身保険には日本円建ての商品と米ドル等の外貨建ての商品があります。日本円建ての商品に関しては、現在日本の金利が低いため、あまり大きく保険金は増えません。 一方、米ドルについては金利が高いため、大きく保険金が増えます。 もちろん外貨の場合は為替のリスクがあるので注意が必要ですが、大きくお金を残せる可能性があるのは相続税対策のメリットになるでしょう。
受取人を指定できる
――その他の一時払い終身保険のメリットを教えてください。 一時払い終身保険は生命保険なので、受け取り人をあらかじめ指定できます。また、原則として遺産分割協議の対象外になるため、遺産分割協議がまとまる前に保険金を受け取ることが可能です。一時払い終身保険は契約してから一定年数経つと解約返戻金が支払った保険料以上に増えるものもあります。相続税対策だけではなく、ご自身の将来のお金としても使えるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか? ◆鳥居佳織(とりいかおり)/2級ファイナンシャル・プランニング技能士 大手生命保険会社にて8年間勤務。保険コンサルティングでは個人、法人、問わず生命保険や損害保険を幅広く販売。金融ジャンルの専業ライターとして活動中。金融全般に関するさまざまな相談に応じてきた経験があり、実体験ベースでの執筆が得意。主に保険、年金、資産運用など幅広く執筆している。 (まいどなニュース特約・八幡 康二)
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