「海に眠るダイヤモンド」新井順子Pが語る! これまでの「日曜劇場」と違うポイント
TBS系では、日曜劇場枠で神木隆之介が主演を務める「海に眠るダイヤモンド」を放送中。今作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく、時代を超えたヒューマンラブエンターテインメントである。 今作を手掛けるのは、「アンナチュラル」「MIU404」(ともにTBS系)などの連続ドラマや、映画「ラストマイル」など、数々のヒット作品を放ってきた脚本・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子のヒットメーカーたち。今回は、新井プロデューサーに、制作の舞台裏や今作の見どころを聞いた。
現場作りも含めいいキャスティングができた
――今作の制作の背景には、野木さんとのご旅行で端島に目を付けたとお聞きしました。 「その時点では、まだこのドラマをやろうとは考えていませんでした。旅行では、長崎のさまざまな観光地に行き、軍艦島ツアーでは元島民のガイドさんに当時のお話を聞きました。数年がたち、端島に上陸した時の圧巻さやエピソードがとても印象に残っていて、『日曜劇場だからこその作品を作りたいね』という話になり今作に至りました」
――今作はCG技術を駆使して撮影しているとのことで、第1話からもスケールの大きさが映画並みだなと感じました。特に大変だったことはありますか? 「実際の端島では撮影ができないので、まずセットを建てる場所を探すところからかなり時間がかかりました。緑がない島で、緑がある場所には建てられない…。長期にわたって立てるので、倒れないようにしっかりとした躯体があるところに作らなければいけない。美術さんは、数か月かけて世界観を作り上げてくれました。完成すると、リアルなまんまで圧巻でした。第1話のみんなで歌うシーンは、エキストラさんが300人ぐらい集まってくれて、その方々が着替えるだけでも毎日2時間かかる。大規模なだけあって日曜劇場だなとあらためて実感しました」 ――主役級の豪華なキャスト陣ですが、キャスティングで工夫した点や、こだわった点などあれば教えてください。 「メインキャストに関しては、神木さんはすぐに決まりました。神木さんをセンターにした時に、女性3人をぱっと見て雰囲気が違う感じにしたく。さらに、テレビを全然見ない人が見ても、外国の方でも、雰囲気の違いが分かる方々を探していました。その中でもリナ役は、歌えてお芝居がしっかりしている人が良かったので、池田エライザさんにオファーをしました。たまたま、お父さんが端島の隣の高島出身で、すぐオッケーをいただきご縁を感じました。杉咲花さんと土屋太凰さんは、彼女たちが学生時代にご一緒したことがあって、また一緒にやりたいという思いがありお願いをしました。斎藤工さんは、オファーをずっとしていて、念願かなってのご出演です。清水尋也くんは、野木さんが昭和のハンサム顔にはまるのでは? と。神木さんと歳が離れているので、若過ぎないか心配もありましたが、違和感なくぴったりとはまっていました。そして、皆さん現場でもずっとお話をされていて仲良しですね。現場作りも含めいいキャスティングができたと思います」