エルサルバドル、公式デジタルウォレット「Chivo」のソースコード流出
Chivoのソースコードが流出
エルサルバドル共和国の公式デジタルウォレット「チーボ(Chivo)」のソースコードが、ハッカー集団「サイバーインテリジェンシアSV(CiberInteligenciaSV)」によって4月23日流出された。 「サイバーインテリジェンシアSV」はブラックハッカーフォーラム「ブリーチフォーラム(BreachForums)」にて、「エルサルバドルのビットコインチーボウォレットATMの中にあるコードをお届けします。それが政府の財布であることを覚えておいてください」と掲載した上で、「チーボ」のソースコードの一部とVPNアクセス情報を公開した。 ちなみに「サイバーインテリジェンシアSV」は今月19日、510万人のエルサルバドル人の個人データを公開していた。 またハッカーらは今回「すべてを無料で公開しています」と伝えており、一連の犯行の目的について明確な表明がない状況だ。 エルサルバドルは2021年9月に世界で初めてビットコインを法定通貨として制定した国家である。そして「チーボ」はその制定日と同日にリリースされたウォレットだ。当時のエルサルバドルの国民は、「チーボ」のセットアップを行うことで30ドル分のビットコインが受け取れた。 エルサルバドルのナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領の当時の発言によると「チーボ」のユーザーは、第三者に手数料を払わずにビットコイン(BTC)やドルでの支払いが可能とのことだった。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)