【東京大賞典】フォーエバーヤング〝8割のデキ〟で完勝! 坂井瑠星が挙げた「世界一」への課題
[GⅠ東京大賞典=2024年12月29日(日曜)3歳上、大井競馬場・ダート2000メートル] 29日に大井競馬場で行われたGⅠ東京大賞典(ダート2000メートル)は、坂井騎乗で単勝オッズ1・3倍の圧倒的1番人気に支持されたフォーエバーヤング(牡3・矢作)が2番手追走から直線で抜け出して優勝。米GⅠブリーダーズCクラシック(3着)からの帰国初戦を白星で飾り、国内では5戦5勝として無敵の強さを示した。1馬身3/4差の2着は2番人気のウィルソンテソーロ。3連覇を狙ったウシュバテソーロは4着に終わった。勝ち時計は2分4秒9(良)。
「今後を考えてしっかり追った」
レースはクラウンプライドがじんわりとハナに立ち、好発を決めたフォーエバーヤングはその直後で折り合う。3、4コーナー中間で坂井が手綱を押して追い上げに入ると、一瞬は渋い反応を示すシーンもあったが、直線で先頭に立ってからは力でねじ伏せた。 「正直、状態としては前回がすごく良かったので、まだ本調子と比べると8割くらいでした。前回の競馬で前半行かせる競馬をして、馬がそれを覚えていたので、飛び出すようなロケットスタートでした」と前半を振り返った坂井。早めに追い出す形になったことには「まだ完璧な状態ではなかったこともありますが、世界一になるにはそのあたりが課題。(直線では)もう負けないと思いましたが、今後のことを考えてしっかり追って、しのいでくれました」と課題を口にしつつも完勝だったことをうかがわせる。続けて「国内では初めて古馬の一線級が相手でしたが、日本では負けられない気持ちだった。来年は世界チャンピオンになれるように頑張りたい」と来春に再びチャレンジする世界の舞台を見据えた。 矢作調教師は「海外帰りで検疫もあり緩んでいたし、徐々に(状態を)上げていったが八分のデキ。その状態で勝ったので改めて強さを感じました。アメリカで鍛えたスタート(の速さ)。あれでレースが楽になった。ジョッキーとは2番手が理想と話していたけど、4コーナーで手応えが悪くなるのが今後の課題」と振り返り、師弟の見解は一致している。