【インドネシア】新首都庁2トップが辞任、代行に公共事業相
インドネシア政府は3日、東カリマンタン州で整備中の新首都「ヌサンタラ」の行政機関ヌサンタラ首都庁のバンバン長官とドニ副長官からの辞表を受理したことを明らかにし、代行には、それぞれバスキ公共事業・国民住宅相、ラジャ・ジュリ農地・都市計画副大臣兼国土庁副長官が就くと発表した。 同日に会見を開いた、プラティクノ国家官房長官は辞任の理由について「明らかにされていない」と説明。一方で、辞任に関する話は以前からあったとも述べた。 バスキ氏は、ヌサンタラで進められている多くの開発プログラムを加速させることが急務だと強調。「特に土地に関するステータスを早急に明確にすることが必要だ」と述べ、土地を投資家に売却または貸与できるのか、官民連携(PPP)方式を採用するかなど早期に対応策を取り、投資が停滞しないように努めると述べた。 ラジャ・ジュリ氏はヌサンタラ首都庁を特別地方政府として機能させるための準備を進めるとした。 バスキ氏はまた、8月17日にヌサンタラで計画されている独立記念式典については、4日に国家官房が現地でシミュレーションを行う予定だと明らかにした。 辞任したバンバン氏は、ユドヨノ第2期政権(2009~14年)で運輸副大臣を務め、15年にアジア開発銀行(ADB)の副総裁(知識管理・持続的開発担当)を務めた後、ヌサンタラ首都庁長官に就任。ドニ氏は不動産開発会社大手シナールマス・ランドの社長室マネジングディレクターを務めるなど民間出身で、両者ともにインフラ計画や都市開発に強い人材として22年3月に任命されていた。