リカバリーウェアに効果はある?TENTIALによる検証で睡眠時間が30分以上増加も
リカバリーウェアなどのコンディショニング用品を販売するメーカー・TENTIALは、メディア向けのカンファレンスを開催し、今後の取り組みや新製品について発表しました。プロアスリートとの新たな連携や、同社製品が睡眠の質向上に寄与することを証明した実験について語られた、その会の模様をレポートします。
シカゴ・カブス今永昇太選手とコンディショニングサポート契約を締結
TENTIALはこれまでも、複数のプロアスリートとコンディショニングサポート契約を結び、リカバリーウェアなどの製品を提供してきました。契約を結んでいるアスリートは、卓球女子日本代表の平野美宇選手、プロ野球の福岡ソフトバンクホークス・和田 毅選手、プロゴルファーの池村寛世選手など、各界の最前線で活躍するプレイヤーばかりです。 カンファレンスでは、そのアスリートの面々に、MLBのシカゴ・カブスに所属する今永昇太選手が加わることが発表されました。今永選手は、2023年オフにポスティングシステムによって横浜DeNAベイスターズからカブスへ移籍。同選手はメジャー初登板となった4月1日のロッキーズ戦で、6回を2安打無失点に抑え、無四球9奪三振という圧巻の投球を披露。初登板初勝利を飾っています。 その今永選手は、今回の発表会に際してビデオメッセージを送付しました。そのなかで「コンディショニングについては、野球をしているときより、していないときの方が大切だと考えている。TENTIALのウェアを着ていると、寝返りが打ちやすく、ストレスがないと感じている」と語り、同社のウェアの効果をすでに実感していると明かしました。
リカバリーウェアによる睡眠の質向上効果が、実験で明らかに
続けて発表されたのが、TENTIAL製品の効果を証明する実験についてです。実験は2つあり、ひとつは同社独自のスリープコンディショニングテクノロジー(温度調整わた、調湿シートを配合し、寝床内環境を整える技術)を搭載した製品を使った臨床研究。もうひとつは、運輸業界で働くドライバーを対象に行った、リカバリーウェアの効果を測る実験です。前者は早稲田大学の西多昌規教授、後者は医療法人RESM理事長で医学博士の白濱龍太郎さんのもとで実施。双方ともに専門家の目を通しており、実験の信頼性は高いといえます。 この2つの実験では、同社製品の有効性が明らかになりました。臨床研究では、被験者25名の平均睡眠時間が一般的な製品使用時と比べて32分増加し、脳波で測った睡眠効率も5.8%改善していることが判明。さらに、動作記憶の定着を促す睡眠段階であるノンレム睡眠ステージ2が平均で22分増えていることも示され、睡眠学習への有効性も示唆されています。 また、健康経営に力を入れる愛知県の運輸業者・大橋運輸と共同で行った実験では、同社の従業員20名にリカバリーウェアを提供。活動量計によって睡眠の状態を測定したところ、睡眠時間や睡眠効率、血中酸素飽和度といった数値の改善が認められたといいます。寝ている際に多く分泌されるホルモン・メラトニンの数値測定では、起床時にメラトニンが減り、目覚めやすくなっていることも確認されたそうです。 数値による定量的な効果が示された2つの実験。被験者自身の実感でも、睡眠の質が良くなったいう声が多いそうです。臨床研究被験者へのアンケートでは、眠りが深かったと回答した人が、一般標準品と比べて有意に増加しました。 カンファレンスでは、上記のほかにも発表がありました。プライベートジェットを運航するANAビジネスジェットの一部路線の乗客に対するTENTIAL製リカバリーウェア提供、5月15日から開始する会員向けプログラム、リブランディングに伴う製品カテゴリなどのリニューアルといった情報が公表されています。