「言語化力」アップに効果的な3つのこと~会話、読書…もうひとつは?
どれだけ素晴らしい考えや発想が頭のなかに浮かんでも、それを言語化し、相手にきちんと伝えることができなければ意味がありません。それどころか、「言語化できない人は、なにも考えていない人と同じ」なのだと主張するのは『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(山口拓朗 著、ダイヤモンド社)の著者。 では、なぜ言語化力は伸びないのでしょうか? 著者によればそれは、単に「言語化する方法」を知らないから。逆にいえば、正しい手順さえ踏めば、「うまく言葉にできない」を「うまく言葉にできる」に変えることができるようになるということ。本書は、それを実現するために書かれたわけです。 具体的には、以下の「3つのSTEP」さえ踏めば、「言語化力」は誰にでも必ず高められるのだとか。 STEP1:「語彙力」を伸ばす STEP2:「具体化力」を鍛える STEP3:「伝達力」を磨く (「はじめに」より) きょうは「CHAPTER 1「『語彙力』を伸ばすー「使える言葉」を増やす方法ー」内の、「多忙なビジネスパーソンに最適な、超実践的な語彙力アップの方法」に焦点を当ててみたいと思いますが、その前にひとつ。大人が仕事で役立つ言葉を獲得するためには、次の3つの要素を意識する必要があるというのです。 1つ目は、新しい言葉に「出会う」こと。そのための機会を増やします。 2つ目は、知らない言葉を「調べる」こと。 意味がわかっていない言葉を使うことはできません。そして3つ目は、脳に定着させて「覚える」こと。(「はじめに」より) この3つを意識することで、使える言葉のストックがどんどん増えていくというのです。ここでは、「言葉に出会う方法」を確認してみることにしましょう。
【言葉に出会う(1)】会話をする
在宅ワークやオンラインミーティングが普及したこともあり、私たちは「意識しないとどんどん言葉を失っていく環境」に置かれています。そんな状況だからこそ、新鮮な言葉のシャワーを浴びるために、積極的に会話をするべきなのだと著者。 対面での会話はオンラインに比べて内容が濃くなりやすいので、新しい言葉に出会える可能性が上がります。(中略) また、会話することは語彙力アップを促すだけではなく、言語化力を高めることにも直接的につながります。(37ページより) 雑談や会話を盛り上げるために必要なのは、相手の言葉や言外の仕草を確認しながら、こちらの出方を臨機応変に変えること。 別ないいかたをすれば、「あれ、いまの言葉じゃ伝わらなかったかな? じゃあ、こういう表現にしてみよう」というように、会話を「言語力アップのためのトレーニング」として活用できるわけです。(36ページより)