“ストレスに効く”って本当? 「テアニンサプリ」の効果を米医師が解説
ストレスや不安を速攻で解消してくれる特効薬だとして、SNSで多くの人がテアニンのサプリメントを絶賛している。 【写真】健康な体に必須!「ビタミンD」サプリメントのおすすめ16選 だが、本当のところはどうなのだろうか。テアニンが体にいい植物性化合物であるのは本当だが、現実的にはそれひとつですぐに完璧な健康状態になるわけではない。 「テアニンの効果の発揮は非常にその人特有であることがわかっています。人によって抗酸化作用があるかもしれないし、炎症マーカーを下げるという意味では抗がん効果があるかもしれない。腸内微生物の炎症を緩和する場合もあるのです」と、ワシントンD.C.の胃腸科専門医ジェネーズ・ラスター医学博士は言う。 「かもしれない」というのが重要で、どんなサプリもそうだが、他の人には効果があっても自分にはないかもしれないし、その逆もしかり。そこで、テアニンは自分にメリットがあるのかどうか気になる人のために、最大の効果を得るのにベストな摂取タイミングなど、知っておくべきことをまとめた。
テアニンとは?
テアニンとは、体内でタンパク質を形成するのに役立つ微粒子、アミノ酸の一種。うまみ成分として緑茶に多く含まれていることで知られるが、白茶や紅茶、ウーロン茶にも含まれている。 だが、サプリの場合はテアニンの量を把握するのが少し厄介だ。「サプリはテアニンの含有量がさまざまです。自分がどのくらいの量を摂取しているのか正確に分かりません」とラスター博士。 その場合、かかりつけの医師や栄養士に相談してみよう。一般的には、第三者機関が品質検査をして認証を取得した製品を買うのが一番確実だ。
テアニンのメリットとは?
「研究では、ストレス管理や睡眠、潜在的には体重管理に役立つ可能性があると示唆されています」と、ペンシルベニア大学の看護学部、栄養科学部准教授のコリーン・テュークスビュリー博士。繰り返しになるが、この効果が誰にでも当てはまるわけではない。だが、テアニンを摂取することによってライフスタイルの変化を促進する助けになる場合もある。 また、肝臓や腎臓の機能、心臓の健康、消化、免疫機能を助ける可能性があることも研究で示唆されている。脳やメンタルヘルスに関しては、認知機能や注意力、記憶力に有益な効果があるかもしれないと報告した研究や、落ち着いてリラックスした気分を促進する脳の受容体に影響を与える可能性があることを発見した研究が、小規模ながら行われている。