「乗らない理由」がなくなった! 免許返納後に使いたい新モビリティ「WHILL Model R」乗ってわかった3つのポイント
自宅コンセントで充電できる着脱式バッテリーの採用
第二のポイントとなるのが、着脱式バッテリーの採用です。これまでシニアカーは搭載バッテリーに直接、電源ケーブルをつないで充電するのが一般的でした。となれば、車体そのものをコンセントのある場所へ移動させなければ充電はできません。これでは戸建てでガレージがあるような場合でないと対応は難しかったのです。 その点、Model Rは車両の後方からワンタッチバッテリーだけを取り出して自宅のコンセントで充電できるようになり、車体の置き場所を選ばなくなりました。これは使い勝手のうえで大きな進化といっていいでしょう。 バッテリーは重さが2.7kgで、大きさも電動アシスト自転車のバッテリー並み。このサイズなら自宅にも片手で持ち込め、日常生活の中でストレスなく充電ができるというわけです。ちなみに充電は100Vコンセントで行えて、満充電までの所要時間は5時間。満充電時の航続距離は17.2kmになります。
独自のスタビライザーを組み込んだサスがもたらす快適な乗り心地
そして、第三のポイントが快適な乗り心地です。車体にはロールを抑制して安定旋回させるリアスタビライザーや、あらゆる路面状況でも各車輪が個別に地面に接地するフロント&リアサスペンションを搭載。車重はシニアカーとしては比較的軽めの56.8kgとなっていますが、これらの組み合わせにより走行時の不快な振動を抑えているのです。 試乗はウッドデッキとアスファルトの路面で行いました。ウッドデッキでは予想通り、フンワリとしたまろやかな乗り心地。ステアリングのアングルも最適なアングルに調整できるので、楽に運転ができました。続いてアスファルトでは、ステアリングにこそ荒れた路面の状況が伝わってくるものの、シートにはほとんどそれがありません。 発進は車体が軽めということもあってか、軽やかでスムーズな印象です。段差乗り越え性能は5cmとなっており、この日も車道から歩道への乗り込みが楽にできました。また、試乗して気付いたのが足元の広さ。しかもフロアが前輪の上まで伸びていて、その位置は盛り上がっていて足の踏ん張りが利くようになっているのです。このちょっとした工夫が楽な運転姿勢を生み出していたともいえるでしょう。