台湾BLドラマ『奇蹟』のアーロン・ライ(頼東賢)&ハンク・ワン(王碩瀚)、マックス・リン(林上豪)&シュエン・シー(石承泫)、キレイ・チェン(鄭齊磊)&マット・リー(李見騰)の6人にインタビュー!【Kiseki Vol.4】
新世代の若手俳優が結集した台湾発のBLドラマ『奇蹟』が日本でも大きな話題になっている。昨年末、キャスト13人で来日を果たした際、『GQ JAPAN』は全員へのインタビューを敢行! その第4弾は、『奇蹟』にゲスト出演を果たした、台湾の人気BLドラマ『Be Loved in House約・定~I Do』と『正負之間~Plus & Minus』のメインキャスト6人だ。 【写真つきの記事を読む】6人のカッコいい写真をもっと見る!(全12枚)
『奇蹟』の主人公たちと同じヤクザ組織の一員としてキャスティングされている、『Be Loved in House約・定~I Do』のメインCP(カップリング)であるアーロン・ライ(頼東賢)&ハンク・ワン(王碩瀚)。劇中で「仕事で東京に行く」と仲間たちと話しているふたりが今回来日したのは、ファンにとっては嬉しいサプライズだ。 また、2022年の作品『正負之間~Plus & Minus』のメインキャスト、マックス・リン(林上豪)&シュエン・シー(石承泫)、キレイ・チェン(鄭齊磊)&マット・リー(李見騰)の2CPは、『奇蹟』が他作品への初のゲスト出演となる。マックス&シュエンは、『正負之間』で演じた幼馴染みの弁護士CPの、その後のハッピーなひとコマ、とも思えるような仲睦まじい姿を劇中で見せてくれる。 そしてキレイ&マットは、『正負之間』では近隣する店舗同士の人気バーテンダーとシングルファーザーのクリーニング店主、というひと味違うCPを演じた。思いやりと優しさに満ちた心温まる愛の物語によって、強い印象を残したふたりだ。 これらのゲスト出演は、前作を見ている人にとってはCPとのうれしい再会であり、見ていない人にとっても、活き活きと楽しそうに演じる俳優たちの姿からポジティブなバイブスを受け取ることができるだろう。 ■ ──他作品のCPには絶対負けない、自分たちのCPの魅力は何だと思いますか? ハンク:(すべて日本語で)僕たちはいつもクールスタイルです。他のCPは優しくてラブラブな感じ。でも、僕たちは写真撮影でも毎回クールなモデルスタイルです。 アーロン:普段の僕たちは、しゃべり始めたらふたりの世界に入ってしまって、他のことは全部忘れてしまいます(笑)。時間も周囲のことも、もう何もかも! シュエン:たぶんスイートさならこの中で僕たちが1位です。自信がありますよ。CPといえば、片方がツンデレ度が高く、もう片方が明るいスタイルが多いのですが、僕たちは完全にふたりとも明るくて可愛いんです。和みのある可愛さですね。……はい、自画自賛です(笑)。そして、お互いに気持ちよく触れ合える関係です。 マックス:『正負之間』では、どちらかがヘコんだとき、いつもハグする習慣がありました。それがドラマを超えて僕たち自身の習慣になりました。彼と会ったら必ずハグします。 キレイ:僕たちふたりは、他のCPと比べると、演技面でも生活面でもすごく細やかに交流するタイプです。他のCPと一緒に何かをやるときも、ふたりで話し合って細かなところまで気にかけています。これは今、話し合いを重ねて時間を経たからこそ出た結論で、ふたりの間ではとても大事なことです。 マット:キレイが言ったとおりです。『正負之間』の僕たちは、BLの典型的ではないCPだと思います。だから、今までにないCPを作るため、僕たち自身も今までにない姿勢でいなければ、と思っていました。 ──『奇蹟』の出演シーンの撮影エピソードを教えてください。 ハンク:僕たちは『奇蹟』の主人公たちと同じヤクザ組織のメンバーで、僕はアーロンが演じるアーシエンの右腕、アーシュオ。前向きだけれど衝動的なアーシエンの暴走を、冷静なアーシュオが抑える関係です。BLではありませんが、『三国志』の諸葛孔明と劉備との関係や、彼らの性格に似ています。 アーロン:『約・定』では自分自身の性格を抑えて演じていましたが、『奇蹟』のアーシエンは自由に自分を発揮できる役でした。でも、アーシエンも『約・定』のジン・ユージェンも、どちらも僕のなかの一部です。 ハンク:セリフは自分たちで考えました。アーロンと話したあとプロデューサーと相談して、脚本家にセリフを入れてもらいました。ファンミーティングのオープニング劇の自分たちのセリフもふたりで考えたんですよ。 ──『正負之間』の皆さんはいかがですか? シュエン:僕たちのシーンは『正負之間』のキャラクターのままのような感じなので、撮影はとても自然でした。 マックス:僕は、その場面でケーキのクリームを鼻や口元に付けていたりするのですが(笑)、『正負之間』で演じたチェン・ゾーショウも基本的にそんな感じのキャラクターなので、自然に演じられました。 シュエン:フー・リーゴン(『正負之間』のシュエンの役名)はいつもゾーショウの尻拭いをしている人だものね(笑)。 マット:僕たちのシーンは、脚本家と話し合いながら作りました。『正負之間』では、キレイのほうが社交的で僕のほうが内向的ですよね。でも『奇蹟』では、キレイが無口で僕が社交的、それが実際の自分たちの姿なんです。いつも僕がいっぱいしゃべっても、キレイからはひと言ふた言しか返ってこない(笑)。なので、短い撮影でしたが、すぐに入り込むことができました。 キレイ:僕は、本当に親しいごく一部の人に対してはよくしゃべる面もあるけれど、日常的にはそんな感じです。でも言葉は少なくても、そのすべてが面白いと思いますよ(笑)。 ──このCPで再びドラマに主演するとしたら、どのようなストーリーのどんなCPをやってみたいですか? ハンク:『奇蹟』のアーシエン&アーシュオとして、ふたりが六本木にやってくる“六本木編”! 内容はすでに頭の中に全部あります(笑)。なぜ『約・定』のジン・ユージェン&シー・レイじゃないのかというと、彼らは誰かとケンカになったらふたりとも絶対負けるし、六本木では生存できないからです。 アーロン:もちろん、このドラマのロケ地は六本木でお願いします!(笑) シュエン:以前、『正負之間』の合宿のときに演技の練習として、僕たちで視覚障害者と聴覚障害者のCPを演じたことがあります。もっと勉強して、それをやってみたいです。 マックス:以前、「スパイを題材にした物語をやりたい」と話したことがあるのですが、また考えが変わりました(笑)。ファンタジーホラー風ですが、自分と、今宇宙に存在する自分の魂が恋愛する物語がいいですね。僕は自分自身の役で、宇宙にいるたくさんの僕の魂のひとつをシュエンが演じます。 キレイ:『NARUTO -ナルト-』や『呪術廻戦』などのアニメの実写化です。こういう作品のなかには、ファンの方々の想像によるさまざまなカップリングがあるらしく、その想像上のCPをやってみたいです。 マット:時代劇をやりたい。織田信長と森蘭丸の関係か、中国時代劇のなかのCPを演じてみたいです。 ──国内外問わず、一緒に仕事してみたいと思う俳優、アーティスト、監督などを教えてください。 ハンク:(すべて日本語で)日本のキムタクさん(木村拓哉)。小さな頃から母親と一緒にキムタクさんのドラマを見ていたから、大好きです! アーロン:北野武監督の暴力の美学に憧れているので、出演したいです。それから山田孝之さんと共演してみたいです。 マックス:クリストファー・ノーラン監督! シュエン:ミュージカルが好きなので、『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングさんと共演してみたいです。 マット:是枝裕和監督の作品に出演したいです。 キレイ:一番はマットです。『正負之間』の撮影時は、自分の演技が不十分だったために、演技力のあるマットにとって不公平だしアンバランスになってしまったので、当時を取り戻したい。この2年ほどでちゃんと演技を学び、成長した自分でマットと再び共演したいです。 ──今後の予定を教えてください。 ハンク:僕が出演した映画『(真)新的一天/ Fish Memories』(原題)が3月に台湾で公開予定です。たぶんその宣伝で忙しくなると思います。先日、この作品で金馬奨(台湾アカデミー賞)のレッドカーペットに参加させていただきましたが、あの雰囲気が大好きです。必ずもう1回歩きます! アーロン:(日本語で)毎日筋トレです(笑)。 シュエン:ミュージカルの舞台の仕事を受ける予定です。 マックス:以前に怪我をしたときに体内に入れたボルトを取り除く手術をするので、休養が必要ですね。 マット:僕はウェイン(・ソン)と同じ台湾藝術大学院演技専門学科の同級生です。いまは早く学業を終われるよう頑張ります。最近の予定はすべて演劇です。 キレイ:今、友人とふたりでオブジェや装置を作る現代アートをやっています。あと、YouTuberとして活動できたらいいなと思っています。 ──ありがとうございました! アーロン・ライ(頼東賢) 1992年2月24日生まれ。身長181cm。中学から大学までラグビー部に所属。高校時代にU-18ラグビーアジア杯に台湾代表として出場。その後、大学に進み、ドラマ『剩女保鏢』で俳優デビュー。16年に出演したドラマ『飛魚高校生』で注目を浴びる。出演作に『HIStory マイ・ヒーロー』(17年)などがある。 ハンク・ワン(王碩瀚) 1997年1月30日生まれ。身長178cm。2014年にオーディション『伊林璀璨之星』のアーティスト部門で優勝して芸能界入り。同年にnoovyのギタリストを始め、16年9月に台湾メジャーデビュー。17年からは本格的な日本活動もスタートさせる。19年5月にバンドを卒業。現在はソロ活動中。出演作に『天巡者』(20年)などがある。 マックス・リン(林上豪) 1993年11月15日生まれ。身長184cm。モデルとしてMVへの出演、広告などで活動後、俳優として活躍中。 シュエン・シー(石承泫) 1995年3月24日生まれ。身長176cm。2019年、映画『你不是一個人』でデビュー。 同年『HIStory3 あの日~那一天』に出演し、注目される。近年はモデルとしての活躍が目覚ましい。 キレイ・チェン(鄭齊磊) 5月15日生まれ。身長182cm。モデルとしても活躍。『正負之間~Plus & Minus』の役どころでもあるバーテンダーの経験を持つ。 マット・リー(李見騰) 3月28日生まれ。身長182cm。モデル、俳優。作品に出演するほか、ワークショップなどを開催して演技を教える立場でも活躍。 『奇蹟』 Rakuten TV、ビデオマーケットにて全話好評配信中! ©2023 “KISEKI: DEAR TO ME” Partners All Rights Reserved. 公式ホームページ:https://www.cinemart.co.jp/dc/t/kiseki.html Blu-ray BOX & DVD-BOX<初回限定版> 2月9日(水)発売 BD:16,500円 DVD:13,200円(税込) 発売元:エスピーオー/Rakuten TV/ビデオマーケット 販売元:エスピーオー 取材と文・小俣悦子、写真・ホシダテッペイ、編集・横山芙美(GQ)
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