晴海フラッグを1泊約3万円で貸す在日中国人 無数に設置「キーボックス」の謎 ザル状態だった自治体の規制
【列島エイリアンズ】ヤミ民泊編(1) 東京五輪の選手村を住宅に転用した「晴海フラッグ」(東京都中央区)周辺の柵や信号機の柱などに、謎の「キーボックス」が無数に設置されていることが分かり、住民らの不安を募らせている。 【写真】晴海フラッグ敷地内にある選手向けの案内板。「レガシー(遺産)」として受け継いだ これらのキーボックスは、番号式南京錠を大きくしたような形状で、内部に鍵を収納することができるものだ。チェックイン・アウトにホスト側が立ち会わない家主不在型の民泊で、部屋の鍵の受け渡しに利用されている。 しかし、晴海フラッグには正規に登録されている民泊物件は現時点で存在しておらず、管理組合の規定でも民泊営業が禁止されている。さらに大手民泊予約サイトの「エアビーアンドビー」で地図検索をかけてみても、晴海一帯には一軒も物件が表示されない。 晴海フラッグが所在する中央区は、民泊営業に対する規制が都内においても厳しい自治体として知られている。例えば、区に届け出をしている正規の民泊事業者も、「土曜日正午から月曜日の正午まで」しか、客に宿泊をさせることができない。 ただ、違法なヤミ民泊であれば、ひそかに営業されている可能性がある。事実、「小紅書」をはじめとする中国のSNSには、晴海フラッグと思われる物件を宿泊施設として貸し出す投稿が散見される。 筆者は、正規に営業している中国系民泊事業者の紹介を経て、晴海フラッグに保有する物件を、第三者に有償で貸し出している在日中国人、W氏に行き当たることができた。 W氏は、5000万円台で購入した晴海フラッグの60平方メートルの部屋を1泊約3万円で貸している。しかも、10月末までほぼ満室という人気ぶりだ。鍵の受け渡しには冒頭のキーボックスは利用しておらず、近隣にあるデジタル式コインロッカーを利用しているという。物件の鍵をロッカーに預け、その際に発行されるQRコードをSNSアプリなどで宿泊者に送信。宿泊者は、そのQRコードでロッカーを開錠し、鍵を受け取ることができる。 ただ、W氏は、自身の物件がいわゆる「ヤミ民泊」であることを明確に否定した。