報道陣にあいさつする秋葉監督

　３０日にホームで岡山戦を控えるＪ２清水エスパルスは２８日、一部非公開で練習した。この日の静岡県内は朝から大雨で線状降水帯も発生。一部地域には洪水警報も発令されるほどで、静岡市清水区の三保グラウンドは水浸しで使用できず、チームはＩＡＩスタジアム日本平（アイスタ）へ急きょ移動して汗を流した。 　練習を終えた秋葉忠宏監督（４８）は、真っ先にアイスタへの感謝を口にした。「こんな天候なのにピッチを使わせていただき、ありがたかった。最高の状態で練習をやらせてもらえた」。最終ラインを統率するＤＦ高橋祐治（３１）も「紅白戦も普通にできた。素晴らしいピッチです。感謝しかありません」と話した。 　チームは現在２連敗中。愛媛に０―３、秋田に１―３で敗れ、首位から３位に後退した。一方の岡山は２連勝で、勝ち点６差の４位に迫ってきている。負けるわけにはいかない。指揮官は「勝ち点３を取ることで感謝を伝えたい。恩返ししたい」と必勝を期した。 　首位から転落したものの焦りはない。イレブンには「勝っているとき」と「悪いとき」の映像を見せて、「今までやってきたことをもう一回やろう」と話したという。高橋も「寄せるスピードが弱くなっていた。受け身にもなっていた」と反省点を挙げた。 　まだリーグ戦は折り返したばかり。慌てる必要はない。「我慢強く戦う。独走もいいけれど、こういう展開もドラマがあっていい」と監督は前向きに言葉を続けた。滝のような大雨が、沈滞ムードを洗い流した。３戦ぶりの白星で勢いを取り戻す。（里見　祐司）