Wi-Fiルーターの寿命ってどれくらい? 買い替えを検討するべきサインはありますか?【専門家が解説】
◆「帯域幅」と「ストリーム数」が重要
Wi-Fiルーターの実際の速度を決める要素として、帯域幅とストリーム数があります。ストリーム数とは、通信経路の本数で、帯域幅は1ストリームあたりの広さを意味します。広い道路を何本も通せば輸送量が増えるように、帯域幅とストリーム数の掛け算によって多くのデータを送受信できるのです。 このとき、Wi-Fi5よりWi-Fi6の方が帯域幅もストリーム数も多くなる傾向にあるので、上位規格の方がより高速で快適な通信を実現することができます。
◆古いマンションでは効果がない場合も……
自宅のマンションが光対応でも、相応の速度がでない場合があります。それは、マンションの共用スペースに引き込んだ光回線を各戸で共有する方式に、「光配線方式」「LAN配線方式」「VDSL方式」の3つの方式があるからです。 ■光配線方式:自分の部屋まで光回線で配信される。 電柱---光---(共用スぺース)---光----(各戸) ■LAN配線方式:共有スペース以降は、LANケーブルで配信される。 電柱---光---(共用スぺース)---LANケーブル----(各戸) ■VDSL方式:共有スペース以降は、かつて敷設された電話回線で配信される 電柱---光---(共用スぺース)---電話回線----(各戸) このうち、光配線方式やLAN配線方式ではなく、VDSL方式で配信されている場合は実効速度が100Mbps以下になることもあり、Wi-Fiルーターを交換しても、全く変わらない場合が多いと思われます。Wi-Fiルーターを交換する前に光回線を各戸で共有する方式をチェックしてみてください。 この記事の筆者:岡田 庄司 ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。
岡田 庄司